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食道がんの恐れがある遺伝子の異常は過度の飲酒や喫煙で促進される

2019-01-04 | 医学
 京都大の小川誠司教授(分子腫瘍学)らのチームが、「食道がんを引き起こす恐れがある遺伝子の異常は年を取るとともに増加し、過度の飲酒や喫煙で促進されることが食道上皮の遺伝子解析で分かった」と発表した(1月2日付の英科学誌ネイチャー電子版)。
 チームは、発がんに先立って起きる遺伝子の異常を調べようと、20歳~80歳代のがん患者や健康な人計約130人の正常な食道上皮を採取し、解析した。その結果、患者、健康な人を問わず、正常な細胞であっても、食道がんで頻繁に見られる遺伝子異常が加齢に伴って増え、過度の飲酒や喫煙歴があるとさらに増加する傾向にあった。
 異常を持った細胞は、70歳以上の高齢者では飲酒や喫煙の有無にかかわらず、食道全体の面積の40~80%に拡大している。異常は生後間もない時期に生じていた場合があることも分かった。
 小川教授は「加齢とともにがんになる人がなぜ多くなり、飲酒や喫煙がそのリスクをどう高めるのかを解明する重要な手掛かりとなる成果だ」としており、早期診断や予防につなげたいという。
 ◆食道がん
 食道がんは、男性や比較的高齢者に多い。
 原因は過度の飲酒や喫煙、バレット食道がある。
 喫煙
 飲酒
 アルコールを分解するアルコール脱水素酵素(ADH)、あるいはアルコールの代謝産物であるアルデヒド(二日酔いの原因)を分解するアルデヒド脱水素酵素の遺伝学的異常。
 バレット食道
 胃逆流(胃の内容物が食道下部に逆流する)によって食道が長期的に刺激されると、食道下部の内腔を覆っている細胞が、食道がんに発展しうる異常な細胞に変化する。

 今日の天気は晴れ。所用があり、朝早く郊外に出かけた。
 空を見たら、天使の梯子(気象用語:薄明光線、光芒)が見えた。