KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

聴きたくない話

2021年03月09日 | 俳句
天気 時々晴
 
写真は、昨日の桜の蕾と同じ日のマンサクの花。春に先ず咲くからマズサク→マンサク、という説もあるそうだが。今年もたくさん咲いただろうか。
昨日よりも5・6℃は気温が高くなり、日差しも少し戻ったのに、午後、整体治療へ行くのに外へ出たらあまり暖かくなかった。昨日は本当に寒かったのだろう。明日から暖かくなるらしいけれど、明日以後の通院の予定はまだない。窓から恨めしくみているだけになりそうだ。月に一回は様子を見せに・・と言う歯科の予約をしようか。
 
さて、出かける前の、昼食時間のこと。
テーブルに私が座ったとたん、それを待っていたように大正生まれのお姉さまが「明日は東京大空襲の日ですね」と、いつものゆっくり口調で話し始めた。そしてその次に話し始めた内容は・・
神田の自宅に焼夷弾が落ちて、火事から逃れて上野の西郷さんのところへ避難した、遺体がたくさんあったのを焼けたマネキンだとばかり思い・・
という内容。
 
私は、スマホを出して急ぐ用でもあるように画面を見始めて、話は聞いていないフリ。多分、私にも聞いて欲しいのだ。
ごめんなさい、私は、人の逝った話は大嫌い。ことに、夫の亡くなったあとは、なぜかそういう話はテレビの画面であっても見たくない聴きたくない。私のわがままかもしれないけれど、ごめんなさい。ましてや、食事前。しかも、今日の昼食は私の好きな鶏肉のソティーと蕗の煮物、とメニューにあった。ほかに楽しみがないのよ~~
ところが、いつも12時10分前くらいには配膳が終わるのに、今日は少し遅くなった。何で今日に限って・・
でも、私は沈黙したままで。もう一人の、昭和一桁の東京出身のお姉さまと話しているだけだった。もう一人のお姉さまは長野の人だから、東京大空襲なんて何も知らず、とんちんかんなことを質問していた。
私はずーっと食事が来るまで沈黙のまま。これが、一番失礼に当たらない行動だろうと思った。内心は「食事の前にそういう話はお聴きしたくないのですけど」と言いたかった。でも、それって食後なら聴きますよ・・ということになってしまう。もう、そういう話は聞き飽きている。読み飽きている。
 
夕飯は、配膳が始まる時間に食堂へ。彼女たちは車椅子なので、職員の介助がないと行けないから、早くテーブルに着いている。もう、昼の続きの話はなくてホッとした。
さて、明日は大空襲の戦災忌。また、その話になるのかなあ・・
もっと若い職員さんにでも、聴かせてあげて欲しい。でも忙しそうだし。
 
三月や戦災忌のち震災忌  KUMI
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6 コメント

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Unknown (小父さんK)
2021-03-09 21:53:14
「三月や戦災忌のち震災忌」
そうですね~、広島と長崎の原爆投下の話題で東京大空襲のことは忘れられちがちでしょうね。

お袋からはそんな話は聞かなかったし、私が生まれたくらいだから福岡に疎開した後なんでしょうね。
大震災のことは今後もテレビほかでずっと見聞きするでしょう。

>聴きたくない話

分かりますす。
私は幼児や乳児の虐待や亡くなった報道がなされるとテレビの音を消したり、録画ニュースは早送りしてしまいます。

まさか、自分の孫たちがそんなことにはならないよね!とふと思ったりします。

大正生まれのお姉さまの話題は、阪神淡路大震災時の避難所の話にも通じます。

父が赴いた戦場も一緒だったんだと思いますが、そんな話はひと言も聞いたことはありません。

どうも有難うございました。
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食事中は・・・ (dolce)
2021-03-09 21:54:33
コロナ禍で外出もままならない今、せっかく楽しみに
なさっている食事時間に、空襲で亡くなった方達の話は聞きたくないですよね~。
美味しそうなメニューも味が半減してしまいますね。

親子や夫婦間でも食事中はなるべく楽しく明るい話で
穏やかに過ごしたいものです。胃の健康のためにも!

まだ子供達が小さい頃、色々と言いたいことがあっても、食事中は絶対に怒ったり文句を言ったりはしない
ようにと気をつけていました。
犬だって、食事中にチョッカイだすと噛まれます。

夕食時にはお昼の続きの話ではなくて良かったですね。
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うんざり (ふきのとう)
2021-03-10 07:15:58
ここ数日暗いお話ばかり続きますね。「忘れてはいないから大丈夫よ」ラジオに向かって言いました。誰にも聞きたくない話がありますね。知人の口癖「昔はあれも出来たこれも出来た」と会う度に言うのです。相槌は打つものの「あなただけじゃないのよ、誰も出来たのよ、今出来なきゃ意味が無い」内心そう思いながら聴いています。そう言う私も「お父さんの話はいい加減にしないと辟易されるわよっ」娘に言われてばかり。
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小父さん、話したくなるのは晩年? (KUMI)
2021-03-10 15:26:58
多分、彼女も普段は話したことはなかったのでしょう。
子供がたくさん居るようなので孫に話したくなった?でも面会禁止ですし。
もう最晩年ですので、話しておかなくちゃ、と思い始めたのでしょうか。
普段は寝たきりですから、話せるのは食事時間しかないようです。

でも、身内ではないので、聴きたくない話を取捨選択する権利はあります。
悲惨な話は、震災・戦災、半世紀を過ぎないと話せないものでしょうねえ。

小父さんと同じ、私も児童虐待の話は目を背けます。
文章なら読めても、なぜかTVはイヤですね。
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dolceさん、ほんとに突然で・・ (KUMI)
2021-03-10 15:32:45
普段は寝たきりの方なので、食堂へは昼と夕食だけ来ます。
その機会を逃すと、面会禁止ですから話せる相手が居ないのです。
気持はわかりますが、食事が終わってからに何故できなかったのかしら?と。

食事中は、大抵の人は静かです。
話すのは料理の味とか、目の前のもののことだけです。
家族ではありませんから、それが快適な食事、ですよね。
もしかしたら、昨日私がイヤな顔をしていたからか、今日の昼も別の話でした。
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ふきのとうさん、この時期は・・ (KUMI)
2021-03-10 15:39:16
まだ東日本震災は生々しい記憶があって、見聞きするのも辛いですね。被災地の端っこに住んでもいましたし、関係する人も身近でしたので。
昔のことばかり話す人、私も苦手です。そのお姉さまがまさに昔の思い出ばっかりで・・100歳近くなって頭だけがお元気だと、そうなるのでしょうね。
思い出だけで生きたくない、と私も思いつつ、これだけは解りません。
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