フィッチが総選挙の結果、政治空白は免れないとしてイタリア国債をA-からBBB+へと一段階格下げした。OutlookはNegativeでさらに格下げの可能性を示唆している。ただ、BBB+自体は依然投資適格であり、政治の混乱を除けば、経済には明るさが見えており、また、財政赤字もEUの中では必ずしも悪いわけではないし、イタリアの産業も相応に多様化している点は評価している。
要するに日本でも問題になった「決められない政治」に対して格付け会社が厳しい見方をしていると言う事だろう。株価や為替相場は、ほとんど条件反射のようなものでそこに深い意味があるわけではないが、日本では、いまのところ安倍首相の歯切れの良い国会答弁に高揚していると言える。格付け会社から見れば、中身はともかく「決められる政治」が求められている。