キプロス国会が銀行救済のECB,EU,IMF支援の条件(預金カット)を否決したことから、第二幕が切って落とされた。すでにキプロス財務相はモスクワに飛んでロシアの支援を受けようとしている。ユーロ加盟国でありながら、ロシアになびきよるとは、キプロス政府のスタンドプレーもここに極まったといえる。つまるところキプロス救済劇第一幕はロシアの凱歌のうちに幕を下ろした。
第二幕がどのような帰趨をたどるにせよ、ロシアは横車を押すことだけが目的で資金援助することは全く考えていない(どのようにしてロシアの預金をキプロス銀行システムから他の場所に移動させるか、だけが関心事)から、結局のところキプロスは破産するか、ギリシャのようにドイツが救うか、の2者択一だろう。アメリカは今回は一歩退いて出来るだけ無関係を決め込みたいところであり、これまでのところ火の粉をかぶらずにいるようだ。