3月17日は(アイルランドの守護聖人である)St. Patricks Day. アイルランド系の移民の多いニューヨークはシンボルカラーの緑一色にそまる。五番街のパレードも圧巻であるが、なにより、ビール(ギネス)とウイスキー(Jamesonなど)に酔いしれる一日でもある。西暦389年、ローマに生まれたSt. Patrickは伝説によればアイルランドにキリスト教をひろめ(彼以前にもすでにキリスト教はアイルランドに伝来していたが)、また、アイルランドから蛇を駆逐したと伝えられている(実際には氷河期に蛇はアイルランドから姿を消していた)。そして、3月17日は彼の命日である(西暦470年に死去)。
苦難の末母国を棄てて新大陸に移住した多くのアイルランド人の苦労を思うと、ただむやみにアイルランドの酒に酔っているわけにもいかないが、すでにニューヨークではすっかり定着した春のお祭り、緑のお祭りで、St. Patrickの正確な人物像については、ニューヨーカーのうち、10人中9人は正確には覚えていない、この日はただただ酒を飲む祭り、と思われているそうだ(ワシントンポスト紙記事)。
ニューヨークを始め世界中には数知れないほどのアイリッシュパブがあるが、今夜は、夜遅くまで緑一色になってにぎわう事だろう。ニューヨークでのあの喧騒が懐かしい。