今日の新聞記事に米国・韓国を威嚇し続ける「北朝鮮の人民武力部報道官」の発言、と言うものがあった。かつて、「ホワイトハウスの大統領報道官」という肩書をみて、新鮮かつ、アメリカらしい分業体制に感心したものだ。それが、いまでは中国に移植されて、記者会見となれば報道官によるそれになっている。これは、韓国でも最近は同様で、遂に北朝鮮にも出現した。この地域では「報道官」が流行のようだ。この肩書から感じるいかがわしさは、「報道官」の発言が実際にどの程度の信頼性があるのか、という事だ。報道官はあくまで報道しているだけで、彼(彼女)自身には何の実権もないことになっているが、報道関係者との質疑の中では、この点が全く不鮮明で、さらに、新聞記者などは「報道官が不快感を示した」などとさえ報じている。報道官は役者なのか?報道官の機嫌を損ねたら次回には質問の機会が与えられなくなるからそんな風におもねるのだろう。
たしかに、凡庸で不細工な大臣を見るよりは、テレビ映りの良い顔の持ち主を「報道官」に仕立て上げる魂胆はよくわかる。そのうち、世界政治の場は「報道官だらけ」になってしまうだろう。そして、報道官サミット、も開催されるのでは・・・よく言われるように、うるさく吠える犬は噛まない、というのも真実。