300兆ドルの金融商品の基準金利として利用されているLibor(London Interbank Offered Rate)を巡るスキャンダルはこれまでに関係者7名の訴追と、関係した金融機関に対する総額27億ドルの罰金が科されてきたが2012年4月に着任してからこの犯罪を捜査している英国のSFO(重大不正捜査局)のDavid Greenによれば、この事案の終結には程遠く、今後さらに逮捕者は増大してゆく可能性があるだろうという事だ。これほどの規模及び複雑な案件は他にはない。
銀行間の資金調達金利の標準となるLiborを巡る不正は、その対象とする適用期間が超短期から超長期まであるほか、関係者もきわめて多岐にわたっており、捜査には時間がかかっている。今年10月21日の週にはロンドンでこの犯罪を裁く公判が開始される。ただ、その公判で新たな容疑者が開示されるかはSFO担当者も明言していない。
ロンドンの金融街Cityを覆った黒い霧が晴れるのはまだまだ程遠い、というところか。