回顧と展望

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英国/景気回復は本物?

2013年10月25日 18時47分17秒 | 日記

今日国家統計局(ONS)より発表された英国の7月―9月のGDPの伸びは0.8%のプラスとなり、2010年以来の四半期ベースでは最高の結果となった。これを受けて、オズボーン財務相やクレッグ副首相は英国が本格的な景気回復の軌道に乗ったと自画自賛している。

この数字は4月―6月の実績である0.7%をさらに上回ったものであり、全産業に亘って景気の基調は極めて強いという事になっている。特に建設部門は政府の打ち出した住宅購入促進策による好調な住宅着工の恩恵を受けて当期2.5%の伸びを示しており、この部門は間違いなく回復基調にあると言えるだろう。

ただ、ONSは今回の数字にも拘らず今後には逆風の吹くこともあり得るとして、一方的な楽観論には警戒も示している。特に供給サイドには不安が残り、この高い成長率が年を越せるか否かは、供給サイドにかかっているが、この点、ONSは悲観的であり、今回の景気回復も短期間で終わってしまうのではないかとみている。同様に慎重な意見は英蘭銀行からも示されており、本格的な景気回復までには産業構造の変革などまだまだやらなければならないことは多いようだ。

ジョージ王子の洗礼式で沸いている英国だが、景気でも明るい兆しが見えてきたようで、この手練れの国はやはりしぶとい。やっと20年来のデフレから脱却の灯りの見えてきた日本には、英国の経済政策の一部を参考にすることが出来るのではないか。

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