缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ドライなっとうの缶詰

2011-12-16 09:20:47 | 総菜

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これがドライなっとう缶。3種類も出ているのだ

 読者諸賢よ、納豆の缶詰であります。
 とうとう納豆が缶詰になったのであります。
 とはいえ、あのねばねば納豆がそのまま収まっているわけではない。ある技術によってパラパラに乾燥させた納豆が入ってるのだ。
 このドライ納豆は、缶詰になる前に、一部で非常に人気の高い商品として知られていたという。



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 それはJAL国際便で提供されているドライなっとうなんであります。
 これを作るには、まず普通のねばねば納豆を仕入れて、それを減圧状態で油で揚げるらしい。
 原材料費も手間も掛かっているスナックなのだ。




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 いりこ入りを開缶!
 全体の匂いを嗅いでも納豆臭はない。試しにひと粒、鼻腔に近づけて嗅いでみると、おお。ほんのりと納豆の香りがするぞ。
 面白くて何度も嗅いでいたら、粒が鼻の中に吸い込まれそうになった。賢明なる読者の方々は、けっして真似をされないようご留意いただきたい。
 まっ、それはともかく、ひと口...。
 ふむふむ。食感はあくまでポリポリ、さくさく。これは、あれです。でん六ミックスに入ってるような豆、あれが薄味になって、納豆の香りがついた感じ。
 と思っていたら、やっ。
 口中で、わずかにねばりが出てきたぞ。
 これは面白い。
 見た目には乾燥しているけど、その中では納豆菌が胞子状態で生きているのだという。その胞子は、ある程度以上の水分が与えられると、再び活性化するらしい。
 つまり、体内に収まると納豆菌が活動を開始するのだ。これはすごいことだ。




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 食べ残した時のためにフタも付属してる。ちょっと嬉しい。
 薄味だし、大豆食品だし、ちゃんと納豆菌が復活を遂げるし。
 すごく身体に良さそうな缶詰でありました。




 内容量:40g
 原材料名:納豆、植物油脂、かたくちいわし(いりこ入りバージョン)、砂糖、白ごま、香辛料
 原産国:日本(製造・販売:(株)フォルッツア FT)
 ※頂きものなので価格など不明。分かり次第追記します







がめ煮とはなんぞや

2011-11-25 11:09:35 | 総菜

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農林水産大臣賞受賞缶だゾ

 食べ物の名の由来は面白い。
 例えば、青森の郷土料理[いちご煮]
 いちごを煮たわけでなく、ウニとあわびのすまし汁なのだが、その半透明の汁にウニが浮きつ沈みつする姿が、朝霧に沈む野いちごに見えたから、その名が付いたと言われている(野いちごは赤ではなくオレンジ色)。
 沖縄の[チキアギ]はさつま揚げの一種。さつま揚げは[つけ揚げ]とも呼ばれ、それが沖縄風に訛ってチキアギになったとか。
 そして、本日のがめ煮であります。
 製造元の一番食品によると、

①根菜とがめ(博多弁ですっぽんのこと)を一緒に煮込んだから
②あり合わせの食材を“がめ”くりこんで(なんでもいろいろ)煮込んだから

 など諸説あるらしい。
 ともあれ、その正体は筑前煮なんであります。




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 本日も元気に開缶!
 やっ。具材が多種、揃っている。ずいぶん手間の掛かっていることだ。
 ひと口サイズに揃えた里芋の、何と愛らしいこと。
「おお、よしよし。今、食べてやるからな」
 思わず声が出てしまう。




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 かくのごとし。別容器に移して電子レンジで温めたのち、盛りつけた。
 缶内には煮汁がほとんど入ってなかった。これは実は、高度な技術がないと出来ないのだ。
 では、失敬してひと口...。
 むっ。砂糖を利かせた甘めの味付けであります。なるほど、こういう味付けもあるのか。
 そういえば筆者は、本場九州で筑前煮を食べたことがなかった。だから、作るときには自分好みの味付けにしていたのだ。
 ハスとごぼうの、さっくりしながらねっとりしたとこ。
 タケノコのしゃきしゃきしたとこ。
 どんこ(椎茸)を噛みしめるとウマい汁がほとばしる。
 これだけ具材が多いと心愉しくなってくる。さらに彩りが欲しい方は、絹さやを茹でて添えれば充分でありましょう。




 固形量:280g
 内容総量:330g
 原材料名:たけのこ、にんじん、さといも、ごぼう、れんこん、しいたけ、鶏肉、こんにゃく、砂糖、チキン油(!)、食塩、しょうゆ、なたね油、発酵調味料、調味料(アミノ酸等)
 原産国:日本(福岡・一番食品
 参考価格:840円

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だし巻きの缶詰!

2011-11-06 17:09:32 | 総菜

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ついにだし巻きも缶詰になった

 缶詰を定義すると
「密閉後に加熱することで殺菌された食品」
 と言える。
 つまり、どんな食べ物でも、その行程を経れば缶詰になるわけだ。
 本日ご紹介したいのは、何とだし巻き(卵焼き)の缶詰。
 フランチャイズで積極的に店舗展開している缶詰バーmr.kansoの本部が、mr.kansoオリジナル商品として企画した新商品であります。




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誇らしげにロゴが描かれる
監修は京の卵焼き企業吉田喜




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いざ開缶! やっ本当にだし巻きだ
出汁と卵の淡い香りが立ち昇る




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 かくのごとし。
 分厚くカットされただし巻きが4切れ、だし汁に浸かっております。
 美しいぐるぐるの巻き目、色合い、香りから、食べる前から
「絶対に美味しいはずだ」
 と妙な思い込みが発生している。
 では、失敬してひと口...。
 むっ。
 甘さを感じさせない京風の味付け。
 うっとり柔らかく、舌で押しつぶすと一番出汁的な汁がじわりとにじみ出る。

 これ、時間のない朝なんかに最適だなァ。もちろん夕餉のプラス一品にも。
 缶詰バーmr.kanso各店で550円で売ってるそうですぞ(持ち帰りも可)。




 固形量:120g
 内容総量:170g
 原材料名:鶏卵、だし汁、発酵調味料、でん粉、食塩、かつお節エキス、水飴、魚介エキス、酵母エキス、昆布エキス、大豆油、加工デンプン、pH調整剤、調味料(アミノ酸)、グリシン、酢酸Na
 原産国:日本(製造:札幌市西区・北都




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ついにキムチ缶登場

2011-06-10 11:02:49 | 総菜

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新大久保コリアン街などで売ってるキムチ缶

 キムチは発酵食品であります。
 乳酸菌などの菌が、生きて活動している発酵食品は、実は缶詰に向かない。
 なぜなら缶詰の定義は
「密封して加熱殺菌したもの」
 だからだ。
 キムチや納豆、ヨーグルトなどを加熱したら、中の菌が死滅するか、活動を停止してしまう。
 こうなると、“元”発酵食品と言わねばなるまい。
 本日ここに登場してきたキムチ缶も、常温保存が可能だから、加熱殺菌済みのはずだ。
 ということは
「お前、もう発酵してないんだろ。元キムチなんだろ」
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 こう言われてもしかたがない。
「いっちょまえにキムチ顔しやがって」
 厳しく非難されることもあろう。
「よくもいけしゃあしゃあと」
 糾弾に耐え、屈辱を晴らすには、味で勝負してもらうしかないのであります。




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開缶! 古漬けの酸っぱい匂いが広がる




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 ボリュームは満点、文句なしである。
 ひと口頬張ってみると、ややっ...。
 あのキムチ特有のうま味が希薄であります。辛さと酸味が際立っているが、水っぽくて、白菜にうま味が乗ってない。
 となれば、策はひとつである。




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 かくのごとし。
 古漬けのキムチは炒めるとウマイので、焼きそばにしてみた。
 1缶全部使ったのでキムチが潤沢であります。
 そうして再び味わってみると、むっ...。
 イマイチ、いやイマニくらいのお味だ。
 白菜を混ぜ込んで焼きそばを作り、そこにお安いキムチエキスを投入したような感じ。
 改善するには塩を足し、コチュジャンを足し、コンブエキスや貝柱エキスも足すなど、台所にあるものを総動員してやらねばなるまい。
 あるいは、桃屋のキムチの元に浸けなおすとか(えっ?)。
 焼きそばにしたのは明らかに失敗でありました。
 とはいえ...。
 常温保存できるキムチというのは便利至極でありますね。




 内容量:160g
 原材料名:塩漬け白菜、ネギ、唐辛子の粉、砂糖、精製塩、ニンニク、生姜、L-グルタミン酸Na、精製水
 原産国:韓国
 参考価格:198円

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さとりの缶詰 新商品3種出たゾ

2011-02-06 15:31:22 | 総菜

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料理店、旬膳さとりの味を再現したという高級缶詰
安けりゃ何でもいいという風潮に抗う、闘う缶詰だ

 ようやくに、寒さが緩んできた。
 遙か富士山まで見渡せた澄明な大気も、ここ数日は霞がかかっている。
 気温が上がったためである。
 折しも、南房総では菜の花が見頃だという。
(間もなく春だ)
 こう思うだけでそわそわしてくる。
(春になったら、まずは花見だな)
(酒を持って、缶詰持って、と。どこ行こうかな)

 桜の下で、杯になみなみと注がれる吟醸酒。
 さっと強い風が吹き抜け、辺り一面は桜吹雪。周囲から喚声が上がる。
「やっ、お先に失敬。んくんくんくっ...」
「いい飲みっぷりですなァ」
「ささっ、ご返杯」
「これはこれは、お気遣い痛み入る。うくくっと...。いい酒ですなァ」

 妄想に、矢も楯もたまらず、思わず立ち上がる。立ち上がったはいいが、どうにもならぬ。部屋の中を徘徊する。
 取りあえず、缶詰だけでも準備しておくか。




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今回、もっとも期待している卯の花
開缶すると一見、ポテサラのようだ



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かくのごとし。おからのきめが細かい
甘さをかなり抑えた味付けだ




 先月発売されたばかりの、さとりの缶詰の新シリーズ。
『卯の花』『ピリ辛こんにゃく』『切干大根』の3種を、ツナ缶くらいの小さなサイズで展開している。
 花見に持って行くのによさそうな総菜ばかりである。




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ピリ辛こんにゃくは小さな丸こんにゃくが愛らしい



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かくのごとし。じっくりと味が染みてすごくウマい



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切干大根はお揚げさん、干し椎茸の入った正統派



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かくのごとし。かなり味が濃く、飯が1合食べられそう
もう少し薄味のほうが、筆者は好みである




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 さればこそ、かくのごとし。
 妄想に嬉しくなって開缶してしまったが、実際の春にはまだ遠かった。
 さっきも暖房を入れたばかりである。
 こうなれば部屋の中で、妄想花見を続行するほかないのだ。

「さあ一献」
「むっ、いただこう。んくんくんく...と。さっ、君も1杯やりたまへ」
「まあ、いいんですの? それではひと口だけ...うふふ」
「こういうのを、差しつ差されつというのだな」
「あれ、桜の花びらが、あなたの髪に...」

 さっきと違い、相手が女性になっているが、どうかご容赦いただきたい。
 これが妄想花見のいいところなのだ。




『卯の花』
 内容量:90g
 原材料名:鶏肉、ぶなしめじ、乾燥おから、醤油、清酒、みりん、砂糖、植物油脂、鰹節エキス、チキンエキス、調味料(アミノ酸等)、酸味料

『ピリ辛こんにゃく』
 内容量:65g
 原材料名:こんにゃく、醤油、鰹節エキス、植物油脂、食塩、唐辛子、調味料(アミノ酸等)、水酸化カルシウム

『切干大根』
 内容量:65g
 原材料名:醤油、みりん、砂糖、切干大根、干し椎茸、油揚げ、植物油脂、調味料(アミノ酸等)凝固剤
 原産国:日本(東京都・サンライズ
 参考価格:Amazonで525円