本日はイランのテヘランからいらした、大変珍しい缶詰さん。
fesenjanシチューというものなのだが(読めません)、この料理名で検索するとレシピを紹介しているサイトがあった。Iranian Stewと紹介してあるから、きっとイランを代表するシチューなのだと思う。
ただしパッケージ形態が、えー、そのう、いわゆる缶詰とはビミョーに違うのである。レトルトのパックに近いものと考えたほうがいいだろう。するとここ缶詰ブログにお越し頂いて、はたして良かったのだろうかとビミョーな疑問もあるのだ。
かくのごとし。湯煎してナイフで蓋を開けよ、と書いてある。なかなかワイルドではないか。そうして開けてみると、あまり馴染みのない濃い香りがたち昇る。インドカレーに似てなくもない香りだ。
一口、頬張ってみる。ふむむっ、甘い。果実の甘みで、チャツネがたっぷり入ったカレーに似ている味だ。なかなか美味い。
どんな原材料からこの味が出てるのだろうかと、裏側の日本語表記を見てみると...。
やっ。表記シールが真っ白けだ。お湯に浸けたおかげでインクが消えてしまったようである。
表面の英語表記は残っていた。「玉ねぎ」や「酢」など見慣れた原材料名が並ぶなかで、1つだけ知らない単語が書いてある。「Pomegranate」というものだ。そこで大判の辞書を紐解いてみると、何とザクロである。
ザクロといえば爽やかな酸味を持つ果実。しかしシチューに酸味はないので、甘く煮詰めて使用したのかもしれない。
その後、ひさしぶりに百科事典を開いたので、暫くあちこちをめくって遊んでしまう。テヘランからいらっしゃったシチューはすっかり冷めてしまった。すまんすまん。
しかしこいつは缶詰さんとして扱っていいのだろうか。最後までビミョーさの残るトーキョーの夜である。
内容量:190g(チキン33g)
原材料名:鶏肉、ザクロペースト、クルミ、玉ねぎ、砂糖、酢、スペシャルスパイス(何だそれ?)
原産国:イラン