先日、ある御仁から面白い話しを聞いたのである。一寸びっくりするような話しだったのである(以下、声は市原悦子で)。
仲良し数人グループで、福島県は会津地方へ旅行に行ったときのことじゃ。
会津若松城を見学して、本場の喜多方ラーメンを堪能し、大変に楽しい旅行じゃった。そこで、とある現地のお婆さんとお話する機会が訪れたのじゃ。
「お前さんはどっから来た?」人の良さそうなお婆さんが尋ねる。
「東京です」尋ねられた一人が答える。
「そーか、江戸の人か」
「あ、でもわたし、親は鹿児島なんです」
「なんじゃと?」
「昔で言えば薩摩ですね。だから本当の江戸っ子じゃないんですよ」
「さ、薩摩...おのれ薩摩め!」お婆さん、かっと目を開く。
「はあ?」
「戊辰戦争の恨み、忘れることなかったぞえ。どりゃああー」
「ちょっとちょっと、わわわうぎゃー」
注:最後のほうだけものすごく脚色済み
会津と言えば白虎隊。白虎隊は旧幕府軍の少年剣士たちだったが、それを制圧したのが新政府軍。そうして薩摩と言えば新政府軍。白虎隊を非業の死に追いやった旧敵なのである(だった、のである)。
その舞台となった戊辰戦争は、1868年のことだ。えーと、今から137年前である。ありゃりゃ、そんなに昔のことじゃないぞう。二世代前の人々は、リアルタイムで経験していることなのだ。だから、会津の人々が新政府軍を恨む気持ちは、今でも根強く残っているらしいのである。けっこうすごいことである。
これは会津産のねぎみそ瓶詰めさんである。
「前置き長いなあ~」などと言ってはイケナイ。歴史の前では、こんなブログ上の一文なんかショートショートみたいなものである。我々は混迷の時代である今こそ、大きなココロを持たねばならないのである。うん。
ご飯のお供にと一口味わってみると、これが意外にもじ~んとくる味であった。いわゆる加工味噌なのだが、何だかひどく懐かしく、暖かい味わいなのだ。
不意に亡くなった祖母を思い出したりする。祖母は、会津ではないが同じ福島県の生まれであった。私は幼い頃に、こんなものを祖母の手作りで食べていたのかもしれない。そんな淡い記憶を呼び覚まされた瓶詰めさんであった。
じんじ~ん。
内容量:120g
原材料名:米みそ、長ねぎ、砂糖、かつおエキス、植物油(なたね)、調味料(アミノ酸等)、酒精、かつおパウダー、しょうゆパウダー(大豆、小麦含む)、唐辛子
原産国:日本