缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

缶詰のある風景『剣客商売』&『駅弁の丸かじり』

2005-07-14 21:55:29 | 連載もの 缶詰のある風景
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「ありゃ、ひどいものさ」などと、ものごとにこだわらぬ秋山小兵衛さえも、あまり、鰻を好まぬようだ(中略)。
 それが、上方から伝わった調理法で、鰻を腹から開いて、食べよいように切り、これを焼くという...そうなってから
「おもったよりも、うまいし、それに精がつくそうだ」
と、江戸でも、これを食べる人が増えたそうな。
 池波正太郎『剣客商売 辻斬り』 新潮文庫


 なぞと、江戸っ子の風情をたっぷりと味わえるのが、池波作品の醍醐味である。
 この話しに登場するのはまぎれもなくウナギ料理。私も好物だが、ここは庶民派缶詰&瓶詰さんのブログなのである。ウナギの蒲焼きをご紹介することなど、まずは

「なきものとみてよい...」

 となるのである。
 ところが、あったのですよ。えらく安価なうなぎ蒲焼き缶詰さんが。それもなんと、肝の部分だけを集めた缶詰さんが。
 こうなるともう一作、ご登場願うことになるのである。


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 もっと、“だけもの缶”というものがこの世にあるのではないか(中略)。サンマの塩焼きはハラワタがおいしい。サンマの塩焼きハラワタだけ缶”というのも売り出してほしい(中略)。シーチキンマヨネーズおにぎり”の中心部の具と接触するあたりのゴハンはおいしい。この“接触するあたりのゴハンだけパック”というのもいいかもしれない。
 東海林さだお『駅弁の丸かじり』 文春文庫


 今回入手した、カニ缶風に紙に包まれている、このうなぎの肝だけ集めた缶詰さん。これこそ東海林さだお氏言うところの、“だけもの缶”に違いない。肝となれば、もう、世界中の食べ物の中でも、一番美味しいものとして珍重されているエライお方なのである。フォアグラだって、あん肝だって、みんな肝なのだ。
 ちなみに私が「一番美味い!」と断言出来るのは、かわはぎの肝なのである。こいつの前ではフォアグラなんか到底敵わないのである。ブロイラーのレバーみたいなものである。

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 どうも話しがズレっぱなしではあるが、薄切りショーガを砂糖酢に漬けたやつを添えて、まずは一口。
 おお、ほろ苦さとタレの甘みの混成部隊。よーっく冷やした白ワインに合います合います。こりゃあたまらんですなあ。もう一口。
「ふむ。こいつ、よくできておるわい...」(池波氏)
「これ、かなりおいしいかしんない」(ショージ氏)


内容量:50g
原材料名:うなぎのきも(国産)、しょうゆ(大豆、小麦を含む)、みりん、砂糖
原産国:日本(浜名湖食品)

追:防災用の缶詰さんにもこんなの入れたら楽しいか“しんない”、ということで、ブログ上で災害情報を欠かさない『J'sてんてんてまり』“05.7.12まで”にトラックバックでござる