「♪骨ロック~(骨ロック~)♪」
という歌が、『みんなの歌』の中にあったと思うのだが。ガイコツがダンスを踊っていたと思うのだが。
突然、そんなことを想い出す私は三十九歳。そうなのだ、今回の缶詰さんは、骨ばかりを集めて詰めたという中骨水煮缶なのだ。
サバ缶などでも、骨部分だけを偏愛する骨マニアが多いと聞く。こうしたお魚缶詰さんの骨は、奥歯で噛むとほろりさくりと崩れて、実にいいものなのである。
ぱきりっ、とプルタブを引っ張ると。
やややや。骨というより、身がいっぱい入っている。
一寸箸で持ち上げてみると、骨の周囲にたっぷりと肉(中落ち?)がついているようだ。これは大変オトクな話しではないか。骨も美味いが、中落ちと言えばこれは人もネコも目を細めて喜ぶ部位ではないか。
かくのごとし。骨部分がどれくらい入っているのかと並べてみました(奥に一寸見えているのは身の部分)。
こうして見ると、太くて立派な背骨がたっぷりと入っている。そこから両側に伸びた骨(人間で言えば肋骨)のほうも、尖っているくせにしっとりと柔らかそうだ。
しかし、何だか殺伐とした光景になってしまった。おもしろ半分でこんなことをするべきではないのだなぁ。
(注:最初はカラー画像だったのだけれど、モノクロのモザイク入りに差し替えました)
奥歯のあいだで、骨がほろりと崩れていく。我知らず焼酎を口に含む。ふと秋の忍び寄る足音を聞く。また一口、骨を噛む。
ああ、身もココロも、いや違った、身も骨もほろほろろと崩れていくサーモンよ。今度生まれ変わったら、大きな鷹にでもなるがいい。合掌。
内容量:90g
原材料名:サーモントラウト中骨、食塩(それだけ!)
原産国:日本