缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

鯨缶詰ノスタルジア

2008-04-03 11:26:34 | 

Kujira1300

 給食の話って、盛り上がりますね。
 とくに、自分と近い世代の人と話すと盛り上がる。
「小学校のときの牛乳はテトラパックだった」
「ちょうど米飯給食が始まったときでねぇ」
「小麦粉のたっぷり入ったカレーが美味かったな」
 と、想い出話は尽きない。
 給食こそが、学校での一番の楽しみだった、という人も少なくない。
 かくいうワタクシが好きだったメニューはというと。
 いろいろとあるけれど、その中でも鯨肉の竜田揚げとケチャップ和えを挙げたいと思う。
 ケチャップ和えというのは、鯨肉を一度唐揚げ(竜田揚げだったかも)にして、ケチャップを絡めて炒めたものだったと思う。
 いつの時代も、揚げ物は子供の大好物なのであります。





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鯨肉缶詰もプルトップ式になった

 この缶詰は、先週浅草に桜を見に行ったおり、鯨肉専門店で見つけたもの。
 鯨の缶詰といえば甘辛い大和煮がほとんどなので、この焼き肉というのは珍しい。
 そもそも、今では鯨肉自体が珍しいものとなった。
 1缶300円ということで迷わず購入。
(鯨肉って、何年も食べてないなー)と、指折り数えてみると、少なくとも5~6年は食べていないことが判明した。





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 かくのごとし。
 焼き肉というよりは煮肉という風体である。
 ともあれ、なつかしの鯨殿である。
「どんな味だったかなァ」と、期待を込めて一口...。
 やっ、これはどうしたことか、カレー味がするではないか。
 パッケージには“カレー味”なぞと書いていない。店員さんも「鯨本来の味が楽しめます」なんておっしゃっていたのだ。
 渋い顔つきとなったのが自分でも分かる。せっかくの鯨殿にカレーをまぶすとは、大胆というか、斬新というか。
「ンナローッ! せっかく久しぶりだったのに」
 悔しかった。
「オレの青春を返せ」
 激昂のあまり、理不尽な怒りも沸き上がる。
 泣きながら食していくと、歯ごたえはやはり鯨肉特有のもの。みっしりと繊維が満ちた肉質で、合間に入っている脂身がそれを緩和している。
 わずかに獣臭いところも、あのなつかしの鯨殿であった。
「それにしても、ンナローッ...」
 うなりつつ、背を丸めながらも、しっかりと堪能してしまう。
 そして食後のお茶を飲んでいると、思いがけないところでノスタルジーが顔を出した。
 鯨肉の線維が、歯の間に挟まっていたのであります。
 懐かしさに嬉しくなって、台所から楊枝をもってきて歯の間をしきりにせせった。
 このシーハシーハが味わえるのはやはり、クジラ缶ならではの魅力なのであります。




 固形量:55g
 内容総量:85g
 原材料名:ヒゲ鯨赤肉、砂糖、しょうゆ、でん粉、豚脂、カレーパウダー、食塩、香辛料、調味料(アミノ酸等)、糊料(グァーガム)
 原産国:日本(丸水札幌中央水産)