高木商店のさんま柚子みそ煮
昨年、水産庁長官賞を受賞した缶詰だ
最近、柑橘類に凝っている。
それも、レモンやライムなどの酸っぱいやつ。
柑橘類に包丁を入れる瞬間はいつも、胸のときめきを覚える。
鮮やかな外皮と、真白き内皮。果汁の透き通った酸味は、いかにも陽をいっぱいに浴びて育った健康な子供のやうだ。そこにやや青臭ひ野生の匂ひも混じつてる。
はて、思はず文語的表現になつている。
きつと梶井基次郎先生のせいだらう。
レモンやライムもいいが、我が国には柚子、スダチ、ダイダイ、カボスなど、意外と柑橘類の種類が多い。
それらを使った料理もたくさんある。
そこで本日は、柚子味噌で煮込んだサンマの缶詰をご紹介しようと、こう思ふのであります。
まずは湯煎。小鍋に湯を沸かし、沸いたら火を止める
そこへ開缶前の缶詰を投入して1分。引き上げる
触れるぐらいに缶が冷めたら開缶!
筒切りのサンマがぎっしりだ
かくのごとし。
これで白い飯をがつがつと食べたい欲求が湧き上がってくる。
その欲求をひとまず抑えて、ひと口...。
味噌が甘い。とても優しい味付けだ。
そこに柚子の清涼な苦みがわずかに乗っている。飲み込んだあとは鼻から香りが抜けていく。
刺激的ではなく、実にノスタルジックな味。まるで幼時に、祖母に作ってもらった食事のようなのだ。
夏の昼間など、この缶詰ひとつで昼食は充分かもしれない。あとは香の物でもあればいうことなし、であります。
固形量:130g
内容総量:180g
原材料名:さんま(国内産)、砂糖、みそ、ゆず、本みりん、でん粉、生姜、食塩
原産国:日本(茨城・高木商店)