事務所にあるコンビーフ一覧。丸缶入りもあるのだ
コンビーフと聞くと、人は冷静ではいられない。
「コン」の部分で「何事ならぬ」と聞き耳を立て、「ビーフ」の部分を聞いて背筋が伸びる。
人によっては、椅子から立ち上がったりする。
豚の角煮、牛肉大和煮、やきとり等々、肉の缶詰は数多くあるが、それらの中でもコンビーフは格が違う。
なにしろ、缶内には肉がぎゅうぎゅうに詰められているのだ。
汁気、一切なし。
隙間、一切なし。
ひと口囓れば、肉の線維を歯で断ち切る快感が湧き上がる。
その瞬間、男はみなギャートルズ化する。
いや、最近は肉食女子なる集団もいるというから、それら女子もギャートルズ化するだろう。
巻き取り鍵(付属のくるくる巻き取る道具)を使って、幅6mmの金属をきちっと巻き取っていく。その隙間からは白い脂肪が混ざり込んだ、紛う方なき肉の塊がのぞいている。
その光景を目の当たりにして、人はさらに冷静ではいられなくなる。
しかし、焦ってはいけない。ここで焦ると、巻き取り鍵の操作がおろそかになる。きちっと水平に巻いていたのに、斜めになってきたりする。
そうなれば、巻き取り中の金属が途中で千切れてしまうこと必定である。これはやっかいだ。
こうして開けられる人はコンビーフ上級者
開缶するなりかぶりつくのもいいが、筆者はここで「タルタルコンビーフ」なるメニューをご紹介したい。
フランスやドイツには生肉を使った「タルタルステーキ」というメニューがあるのだ。ステーキと称するが、焼くわけではない。
それをコンビーフで再現すると、これはもう、大変なウマさだ。
読者諸賢には、コンビーフに対するコーフンを一度静めていただき、このメニューに臨んでもらいたいと思うんであります。
詳しいレシピ、材料はCookpad「缶詰博士のキッチン」をご参照のこと!