「ブランデー、水で割ったらアメリカン」
こんなナレーションのコマーシャルが、30年も昔にあった。
サントリーのV.S.O.Pのコマーシャルだ。
使われていた曲はシェリル・ラッドの[テイク・ア・チャンス]。妹がこの曲の大ファンで、当時は毎日のようにLPを聴いていたものだ。
ああ、懐かしいなァ。
秋が深まると、このように、長いあいだ埋もれていた記憶が、突然よみがえったりする。
今回、筆者はホテイのドレッシングツナを食べ、その味によって記憶を呼び覚まされたのであります。
パキリと開缶! しかしこのまま食べてはいけない
僭越ながら、以下に正しい食べ方を記しておきたい
片手に開缶したドレッシングツナを持ち、もう片方の手には盛りつける器を持つ。
器は小振りで、かつ深さがあるものがよろしい
やおら器をひっくり返し、開缶した面へ被せる。
両手でしっかりと保持したら、窓外の景色なぞ眺め、呼吸を整える
両手で持った器&缶詰をおもむろに返す。
一気に、しかも悠然と行うがよし
前述の手続きを終えると、缶底に忍ばせてある輪切り玉ねぎがきれいに現れるのだ。
ケチャップ色に染まった玉ねぎ、その下にあるカツオの身から、たまらない匂いが立ち昇る。
ちなみにカツオはマグロの仲間(マグロ族)。だからツナという言い方をするんであります。
かくのごとし。
手作業でそぎ取ったというカツオの肉片が大きい。
この肉がジューシーで、とても美味い。
何となくなまり節のような食感を想像していたのだが、それよりずっと柔らかくて、脂が乗っている。
そして味付けが、昔の洋食を想起させるケチャップ味だ。
甘さはほどよく、酸味もすっきりと立っている。これが染み込んだトロトロ玉ねぎとカツオを一緒に頬張ると、何だか
(初めて食べるのに懐かしい...)
この思いでしばし呆然とする。
そこから様々な記憶が湧き上がってきて、文頭のサントリーのコマーシャルまで想い出してしまったのだ。
とある試食会で全員が絶賛したこのドレッシングツナ。そのままパスタに絡めてもウマいのであります。
内容量:160g
原材料名:かつお、玉ねぎ、大豆油、醸造酢、グリンピース、砂糖、トマトペースト、食塩、香辛料、卵、増粘剤(加工デンプン)、パプリカ色素
希望小売価格:300円
原産国:日本(静岡県静岡市・ホテイフーズコーポレーション)