閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

ゴミの遠距離移動のこと

2012-07-02 10:34:46 | 日記
この欄には 本のことに関してだけにしようと思っていたが、黙っていられないのと、
自分での整理にもなるので 押さえめながらも ちょっと書くことにした。

 震災ゴミを受け入れるかどうかで あちこちもめている。 以前、神戸・淡路震災
の時は まるで問題にならなかったのに どうして今度はこんな騒動になるのか?
 塩水をかぶっていて腐って匂うとか 放射能が如何とか理由はあろう。 小生の
見方は少し違う。ゴミはもともと発生自治体の中で自己完結的に処理するという
「大前提」があった。それが揺るぎだしたのは「産廃処理」であり、「ダイオキシン騒動」
で見られた「大規模処理場での一括処理」の推進であった。両者は様相は少し違うが
いずれも 通産省の絡んだ話である。自治省や厚生省の話ではないことに注目しなくてはならない。
 ダイオキシンは 一体あの騒動はなんであったか? いまやダの字も言わなくなってしまっている。
(ダイオキシン騒動はおかしい という 中西準子氏の意見はまったく其のとおりだと思っている)
今回の事件ついても 福島一帯でまだ誰も放射性障害が出ていないことを知るべきだ。ダイオキシンも
放射能も すぐに如何こうではなく 時間がかかるものだとは承知のうえである。さればなお、ゴミは
現地に山積みにするなり、あるいは一番いいたいことは「干拓」である、神戸もそれでかなりの瓦礫を処理した。
 福島だって原発のすぐ横のどうせ立ち入り禁止になる海岸一帯に積み上げるだけ積み上げ、幾分かは沖へ出張
る形になろうという処置が最善と小生は思うが ほかに誰も言わない。宮脇氏らの森林堤防も政府や実業
界は「無視」している。
 結局 この二者は「ゴミの広域移動・処理」をなんとしてもやりたいのだと 見ることが出来る。
 このメリットは何であろぷか? ダイオキシンの時は RDF施設と大型焼却炉の建設だった。これに
川崎重工や三井が絡んでいたことはいまや明白。 ダイオキシンはゴミ問題の根拠には出来なくなった。
 また東京・大阪等の大都市のゴミは干拓するにしても限度がある。一方で地方都市は人口減でゴミは減る
のに、作らされた大型焼却炉の稼動を維持しなければならない。
過疎化で産廃処理が可能な土地も出てくる。其のときのために「ゴミの広域移動」の地ならしをしている
と 小生は見ている。先行きのない「ゴミ問題」という視点から見れば 「原発ゴミ」とまったく同じ。
 これで儲けるのは一体誰だろう、こんな近視眼的な政策を誰が考えだすのか、 又このからくりにまった
く言及しないマスコミとは 一体なんだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする