閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

間違い発見 何度目か? 読んではいけない本、何冊め?

2022-04-26 07:29:55 | 日記

例によって 入手した本の中で面白そうと思えた物をまずちらほら、気になったら少しその気になって読む、のがいつもの例です。そして「読んではいけない」
という本が見つかる。 
「大連ところどころ・画像でたどる帝国のフロンティア」(晃洋書房刊・2018刊)いつも絵葉書や地図で見ている大連のことで面白そうと、手に散って、一番関心のある海外航空路線という項目を早速見たのだが、なんじゃこれは!明らかに間違っている!たった9Pの中に2カ所。小生のごくわずかな知識、というより「常識」でもわかる物。使用機材の名称と地名。福岡の「雁ノ巣」を「ノ巣」。大型旅客機「DC-3」が就航とあるがこれは「DC-2」でしかないはず。 
この調子では小生の知らない事柄でどんな「ウソ」が書かれているか、この本は全く信用できない。この会社には「校正」という感覚は辞書にないのだろう。
 素人向けのムック・新書などで似たことがこの頃よく目につくようになった。当方の知識が勝ったというより著者・出版社の見識の問題だ。出版物は「売れれば良い」というものではない!いったん世に出ると「権威」を持つし、訂正・撤回が難しい。さればこそ「出す前に!」きちんと精査されなければいけないのだ。
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今年の即売会のこと

2022-04-25 20:22:02 | 日記
第10回と謳ったジュンク堂書店・丸善ギャラリー古本即売展が終わった。
 結果は無残というのは言い過ぎかもしれないが成績(売上)は話にならない結果でした。昨年もコロナ騒動でリモート講義や学会に追われてマスクをしてまで会場へ出かける気分ではない、という話がありましたが、今回はそれに輪をかけて「人出」がまるでない! もともとこのところ目録への注文・関心が薄くなっていて、これはネット通販に慣れてきたからであろうと思われます。
 若い人たちが出かけたり、手に取ったりという「手間をかける」ことからどんどん離れていることは店での対応でも感じていますが、「本」特に「古書」に関してはそれは違うのではないか、と、古書に触れるというのは単なる「情報」ではないものがある(はず)と思うのですが・・・。
 我店は特に一般的な「本の形」をしたものよりも、「紙きれ・古い印刷物・絵葉書」といった「出来上がった本」 ではなく、それを補完、追補する「資料」を扱う方に動いているので、「写真一枚に説明数行」では済まない情報があって、
それは現物に触れてみないとわからない物なので、わざわざ「展示即売」という「場」を設けて「触れてほしい」と広報しているつもり! だが世の大勢は「ボタンを押せば出てくる情報」に泥んでしまっているということの様で実に困ったことです。 結果ですが、バナナ箱18箱の持ち込みで減ったのは一箱半。これまでと同じく主に売れたのは紙切れ、パンフ、絵葉書、色紙等。昨年までより持ち売台を減らし持ち込み量を減らしたのですが結果はあまり変わらない、では重いものを車を借り、人出を雇って汗かいて出品する意味はあるかしら?と思うのはある意味当然でしょう。
 一方、「日本の古本屋」はこのところ割と好調です。やっとデジカメではなくスマホでの撮影を何とかできるようになったので、これからは本だけではなく「写真映りの良い」あるいは文字説明ではまどろっこしいものを日本の古本屋に載せる修練をし、我店で扱っているのもを判ってもらえるようにしなければいけないなあと思うこの頃です。

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