小生の接客態度について お申し出がありました。要するにお前さんは 「知ったかぶりの、高目線、謙虚さが無い」と。
穏やかながらかなりきつく よほどお気に召さなかったと見えます。 すぐに思い出したのは10年程前、ほぼおなじような経験をしています。ある大学の教授から「生意気な古本屋だ」と捨て台詞をいただいたことがあります。このときも ありそうに無い本(其のときは資料でした)を「探せば買ってやるから」という話で、即 「そんな資料あるわけ無い、どうしてもというなら××文庫でもひっくり返して探すほかは無いのでは」と言ったら 怒気を含んで発せられた言葉です。
「そうですね 出てきたら良いですね」でも言って内心では舌をだして、というのが「スマートな接客」なのでしょうが、小生は出来無いですね。もしそうしたらその教授は満足して帰ったでしょうが、「資料」を基準に思えばこんなに馬鹿にした話は無いわけで、小生は資料の代弁をしたに過ぎないと思っています。まだ言えば我店では お客様に本をお勧めするヨリも「こんな本は買わないほうが良い、他にこんなものがある(我店の商品ではない)から」「図書館でコピーしたほうが安上がりです」と言って買ってもらわず済んでしまうことも多いです。 自慢話になるのはいやだから言わないけど、我店の情報を元に欠かれた小説・論文・報告書は かなりあるし、修士・博士論文の手伝いも結構やってきて、お礼状、お土産はもとより あとがきなどに店舗名明記で協力者として紹介されたこともあるのです。 小生の「知ったかぶり」はそういい加減なものではないのではないかと・・・。 古本屋は単に物を売るだけとは思っていません。ことに地方の場合尚「情報屋」でしょう。 これらに関しては いずれ又書くことがあるでしょう。 もう一点。 小生はホームズではないので 何処から来た人か見ただけで判るわけは無い。自ら名乗ってもらわない限り判りません。「わざわざ遠くからこんな田舎の古本屋まで来たのに」とは結構なご挨拶ですね。我店のお客様は殆どが「わざわざ田舎の古本屋」に来ていただく方ばかりです。こと「資料・古書」に関しては大牟田でお客様と言えるは片手の指ほどもないでしょう。年に1・2度くらいという頻度なら九州どころか広島・京都・ほか・・。 「折角来たのに(自分の思う本が)無いとは何事か」という御仁は他にもよくあります。 本探しとは自動販売機ではない!コインを入れれば下から出てくるものではありません。 というわけで 「知ったかぶりの、高目線、謙虚さが無い」ということに関しては 「はい 承知いたしまして 今後は改めます」とは 言いません。小生の個性 ということで ご理解いただきたい。