閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

お勧めの本有。

2020-12-20 08:10:20 | 日記
 
 先だって 市場で買った山の中に「逆説の日本史」の端本があって、中に「鉄砲伝来と倭寇」というのを見つけました。もともと鉄砲伝来に関心があって、ポルトガル人が持ってきたのが始まりという教科書的記述に疑問を持っていたのでどんな内容だろうと思って読んでみました。 大当たり!ご節ごもっとも、これまで断片的に、あるいは少し専門的な記述を通して知っていたのだが、これまで明快に「教科書的記述のウソ」をはっきりと書いたのはあっぱれだと思います。
 つられて「文治政治と忠臣蔵」を読んだけれどこれもまた「目からウロコ」は言い過ぎ、ほめ過ぎかもしれないが、大方の「時代劇ファン」程度の人びとにとってはそれくらいの衝撃ではないかと思う。「仇討ち」の定義からの逸脱とそれを「義挙」にすり替えた政治判断と共に、「仮名手本忠臣蔵」のいい加減さを「劇」ではなく世間常識にしてしまった功罪。あれこれ 実に面白いです。
 天皇制を維持しようという「保守層」、これまでの文部教科書的歴史をかたくなに守ろうという手合いには全く面白くない記述で、これを広めるのは阻止しようと策動するのではないだろうかと想像します。古代史の方は小生は興味が薄いのだけれど、この調子ではさぞ面白かろうと思ってはいます。
 以前にも書いたことがあるけれど、小生は徳川時代の200年に以上に及ぶ全く戦争がなかった「政治」の再評価(朱子学を採用したこと以外)をしなければならないと思っています。明治政府の「徳川憎し」は全く間違い、 天皇が政治の舞台に出た時はすべて戦乱、侵略、混乱であったことを忘れてはいけない。
手元にあと数冊残っているのでこれから読んでみますが、「失敗の本質」と共に世間の人びと多くにぜひ読んでほしいと思っているところです。小生の読む本は「古本屋」ですから「今はやりの」というのは無理で少し時間のずれがあるのはやむをえません。

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またしてもお酒の話です。

2020-12-03 21:12:18 | 日記
  先だって或る大手のスーパーの酒売り場を見ていたらGlenfiddich12が 普通の洋酒の並びに置いてあったのを見つけました。思わず(カードが使えることを確認の上ですが)買ってしまった。  なんだこれはと思われるでしょうが、実はちょっと因縁?ありなのです。今をさること40年。或る会合の席でおしまいころに差し出された洋酒、一口飲んでびっくり! それまで飲んでいたいわゆる「ブレンデットウィスキイ」とはまるで違う味に驚きました。で、その間をおかぬ後、福岡市民オケに参加して中国へ出かけるとき福岡空港の免税店でこの酒を手に入れようと心していったのですが、大変な混雑で「Glenfiddich12をください」と叫んでも応じてくれない、バタバタした中での返事は「シングルモルトがご希望ですか?それならお勧めがあります」「それでいいです。」といって手に入れたのが「Knockando12」でした。飛行機の中で栓を開けてびっくり、なんという芳醇な香り! 2本買ったのがあっという間に飲んでしまって、さて帰って酒屋に行くとなんと9,000円! とても買えるものではありませんでした。 その後は完全に諦めて忘却の彼方で、税金の変更で幾分安くなっていることはわかっていたのですが・・・。
 そこで、少し前に書いたI.W.Harpere12 です。思い切って買って飲んでみたのですが、以前書いた通り吾輩はバーボンはお好みではないことの確認でした。でも12年ものも価格が下がってちょっとすれば手が届くようになっていることを確認しました。 そこに今度はGlenfiddich12 です。 口明けの一口で40年前の、あるいはKnockandoでの馥郁とした香りに接することが出来ました。これが「ウィスキイ」だと再認識した次第。角、オールド、リザーブなどでホボ満足していた自分の味加減に恥ずかしくなってしまいます。 ネットでは6本函ごと買うと幾分安くなるのを見つけましたが、そこまで贅沢は今の経済状態ではできない、しかも酒量はかなり減っていて(年齢からして当然ですが)6本を目の前に置くのはちょっと考え物です(焼酎だったら一本40円安くても函買いするのに!) お酒(日本酒)もよいものを追いかけるときりがないです、しかもおいしいほど早くなくなる!。さすがにGlenfiddich12は 食後に一口愉しむ、で満足できています。
 本とは全く関係のない「与太話」でした。

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