閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

拾い読みも面白い

2022-08-15 21:46:26 | 日記

 

入手した色々な本を店で整理するのは 愉しみです。線引きの癖のある方の本を引き取ったら結構大変で、全ページ繰って消せるものは消す。数日前からはじめた口では やわらかい鉛筆の線引きと書き込みで割と樂ではあったけれど鉛筆型の細い消しゴムをすぐに一本使ってしまう勢い。全く関心のない分野の本でなければところどころ拾い読み、場合によってはちゃんと読むこともある。これが赤鉛筆やペンだとあきらめざるを得ない。 名前の表示も色々で消すことを全くあきらめなければならないものもある。 もともと「売る」ことを想定していない所業なので 口を挿む筋合いではないが、小生は線引きではなく、当該部分を書き写してメモることにしている。その方が印象、記憶に残るであろうからだ。

 ところで線引きとは関係なくパラパラとみていた本で拾った一節。

「世の中のたいていの人間は、他人から命令を受け、それに従うことに特に抵抗を感じていないという事だ。むしろ人から命令されることに喜びさえ覚えている。むろん文句は言うがそれは本気じゃない、ただ習慣的にぶつぶつこぼしているだけだ。 自分の頭で考えろ、責任をもって判断しろと言われると彼らは混乱する」

 さて何からの引用かお判りだろうか(ベストセラーらしい)。それより今の「サラリーマン社会」のことに公務員(上下大小と問わず)社会のことをよく言っていますよね。今の公務員の無責任な大勢は「日本を潰す」と真剣に思っています。誰も「私が責任をもって」とは言わない。もし言ったら周りから袋叩きに会う。さらに言えば舊ソ連の崩壊も社会主義の官僚組織の疲弊が原因(共産主義ではない)と今だに思っています。日本も本当に危ない。

 小さな町ですから何事につけ「役場」とかかわることが大なり小なりありますが、役所の個々の持ち場の無責任、その無自覚ぶりは本当にひどい、先ず名乗ろうとしない、その場しのぎでごまかそうとするし、周りへの責任逃れの塊。

 「前例主義」というのは、新しい問題が出ても決して認めないことだが、それは先輩への批判になる、他の部署への波及になることを避け、先送りすれば当面自分の責任で無くなる、という事の「お墨付き」なのだという事だ。皆さんもお役所と何らかのかかわりを持つとこのことがわかるでしょう。こんな連中を税金で養っているのかと・・・。

 またしても脱線。  安部の一件その他世の中のことでは言いたいことはあるけれど「本」に絡めてはなかなか書けない。

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本が(在庫)減らない

2022-08-12 22:52:53 | 日記

 

 ここ数年、市場(業者の交換会)へは 3~6個くらい出品し、買ってくるのは手ぶらかせいぜい1・2個程度に心がけてきた(つもり)。その日は少し在庫が減ったぞと思うのだが しばらくすると概ね元通りか、かえって増えていることもある。 なんでだろう?ト思いつゝだったが(うかつなことに)やっと思い当たった。  それは単純に買い込みが多いからだとわかった。市場へはせっせ何とか売れるように色々組み合わせて出品してきたが、一方で店に持ち込まれる(店買い)、あるいは売主の家へ出かける(宅買い)そのさい買いすぎる(捨てきれない)ことにようやく思い至った。最前伺った家で、またこのところの店買いではっきり自覚した。店に持ち込まれると折角持ってきていただいたのだから「要りません・お金になりません」というのは気の毒、という思いもあって何とかいくばくかの代価を払って引き取ることになる、この頃はだいぶ冷酷になって少なくはなってきたけれども、これがうまくいくことはまれ。

 店に持ち込みがあって其中に「これはいいぞ」というものがあって他にもあるのでしょう、と持ち掛けて伺ったのだが、これがスカ! 本来の持ち主は亡くなっていて其子供の対応、一見すでに以前に処分されている。そしてその子供たちは全く関心がなくあれこれ聞いても生返事、全部なら軽バンいっぱいの量だがほとんどダメ。週刊の歴史・美術・料理のセット類、当然百科事典、通信講座の揃、そして文庫。古いものはほとんどなし。目についたのは数点・終戦後の、あるいは地方の同人誌等、新しい本も「捨てきれず」結局バナナ箱3杯引き取ることにしたのだけれど、こちらの提示価格にご不満の様子。結局折り合いはついて持って帰った、下ろしながら「半分にすればよかったかなあ」と。店で数百円なら売れるか?あるいはネットに載せるかというものがほとんどで、要するに「ひょっとしたら売れるかも」というスケベ根性、 店売りなんて百均・特価で一日数点、店の中の本は平均すれば一日一冊程度しか売れないのに・・。しからば市場に出せばどうなるか、おそらく一箱数百円、千円になればめっけもの程度の品、なまじ綺麗なものだから捨てきれない!  これでは在庫が減るわけないよ。

 それにつけても我店に「本を売りたい」と言ってくる人たちで我店の「中身」を知るどころか店に入ったことのない人がほとんど、というのは何だろう。

 昨日も10冊ほど袋に入れて持ってきた人があったけれど出されて「困った」全くの新本、我店にとってはどうでもいい品で、結局数点だけを引き取って、

書棚を指して「せっかくですからどんな本を並べているかご覧になってはいかがですか?」と、ほんの少し見て「どうも私どもにはわからん物ばっかりですな」と。 他の衣料品・什器とかは惜しげもなく捨てるのにどうして「本」だけ「捨てるのはもったいない」という事になるのかいまだにわからない。また親が買った本で自分が負担したわけでもなく、「処分」しようというのに、また古本を全く知らないのに「もっと高く買って」という神経もわからない。

 ぼやくより、「買うな」という事を教訓に・・・。

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