このところ少し忙しくしていた。福岡で小さな即売会あり、また本業とは関係ないのですが
204号電車の保存活動について動きがあって、要請文を書くのに慣れないことで数日間何度も書き換え、ちょっと頭のなかがこれに占領される感じでした。
先々週には 谷口由美子氏の講演に行ってきました。筥崎のある新刊書店の二階の喫茶店。
大修館書店の百周年記念の宣伝活動の一環だそうで、今年初めころ出た「大草原の小さな家」のローラ・インガルスの集大成というような本の宣伝。なかなか素敵な話しぶりで30名ほどの参加者はご満足の様子。彼女は今やローラについては一大権威になっている。なんで小生が扱わない分野の講演を聞きに行ったかといえば、彼女は大学の同期生です。といっても学部ではなくオーケストラで一緒に過ごした。学生時代にはほとんど付き合いらしきことはなかったのだが、彼女の初期の翻訳本がある書評欄にあったのを見てハガキを出したのがきっかけで その後いくつかの著作をもらってその感想を知らせたり、出版屋との交渉の話を聞いてあげたり、と、ずっとお付き合いが続いている。前にはサウンド・オブ・ミュージックで有名なトラップ一家に関する本も出していて、この時は小学生だった時見た「菩提樹・正続」の思い出などで話をした。主演のルート・ロイヴェリックが素敵だったこと、のちのサウンド・オブ・ミュージックとかなり違っていたことなどいろいろ。この菩提樹ではトラップ家のホールに潜水艦の模型が飾られていたシーンがあって、その時実に変だなと思ったのだが、オーストリー帝国が今のイタリアの北東部も領土で海軍をもっていたことを初めて知ったのだ、イタリアがまだ完全に独立していなかったこと、トラップ一家がなぜそれなりの資産を持ってイタリアへ逃げることができたのか、などそれが西洋近代史に関心を持つ一つのきっかけになったのは間違いない。また英語を知らないものだからニューヨークで興行主から「セックスアッピールが足りない」、と言われたシーンで小生は「シェークスピア」と聞き違え、なんでここにシェークスピアがでてくるのか?と思ったことなどいまだ覚えている。 彼女のこの本、大型で厚く当然価格も高いので売りあぐんでいるとのこと。小生は「大草原の小さな家」シリーズを読んでいないのでこれについてはあれこれ言う立場にない。