数日前のこと、若い男性二人連れで入店、黙って隅から隅までゆっくりとみて時々本を手にとっては二人でぼそぼそと相談。2周目に入ったら本を抜き出しては集めている。およそ30分くらいしてそれらを抱えてきて、「これ(合計)いくらになりますか」
そこで電卓で加算していくのを横から見ている。「〆て〇●¥になります」というと「よし!予定通りだ」と言ってさっとお金を取り出した。(実はもう少し余裕があったらしいけれど)
ちょうど店にあった段ボール函に入る嵩で、品物を自分で詰めて「車ですから、そこ(近場)に止めています」と言って抱えて行ってしまった。初めから金額を予定してそれだけ買おう、しかも百円、千円の額ではない。こんな買い方をしてくれるお客さんは初めてでびっくりした次第。入ってきた当初から「これは大牟田の人ではないな」とみていたが案の定、北の方からの来客、初めて来たそうだが、あらかじめ我が店の様子をある程度分かっての来店で、まさに「予定通り」の書物漁りだったそうだ。一点一点は高い金額ではないけれど一抱えもの買い上げとなると店の棚はあちこちで空きが見える。本当に久しぶりの、しかも珍しい、多分我が家では初めての買い方の来店でちょっとほっこりした次第。大牟田にも斯くなる人がいてほしいです。
前にも書いたけれど、店に入ってくるなり、「××はないかね」と宣うのは全くダメ。これと電話で同じように聞いてくるのもダメ。 そもそも書名・著者だけ言って出版社などの他の要件をこたえられる人は殆どいない。「××色のこれくらいの本」というなら自分が一番わかっているのだから「自分の目でさがせばどうですか」というと「探せというのか」と。 「探す」は手偏、あなたのは「尋ねる」であって探しているのではない。「どうぞご自分の手・目で見てください」という小生の言い分なのだが、ここまで聞いてくれる人はいない。
此の手合いについては、この頃はホボ「ありません」という事にしている。