お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

癌のリスクがアップする危険すぎる夜更かし生活

2013年10月03日 06時48分42秒 | 健康
◎癌細胞を狙い撃ちする特殊部隊を育成せよ

 前回は、健康な人でも1日に約5000個の癌細胞ができているというお話をしました。その癌細胞を、毎日5000勝0敗の確率でやっつけてくれているのが、日々体内で作られる免疫細胞です。

 中でも重要な免疫細胞が「Tリンパ球」になります。このTリンパ球には、癌細胞だけを狙い撃ちする「特異免疫細胞」と、風邪やインフルエンザなど様々な病原体から体を守る「非特異免疫細胞」の2種類があります。いわば癌というテロ組織専門の特殊部隊と、その他幅広い業務を受け持つ町のおまわりさんのような関係で、両者は協力しながら外敵を防ぎます。

 これらの免疫細胞が、病気や癌に罹りにくい体質づくりをするうえで重要な役割を担っているのです。では、このTリンパ球を強化するにはどうすればよいのでしょうか。そもそもTリンパ球は「メラトニン」というホルモンが、胸骨の後ろ・心臓の前にある胸腺を刺激することで生成されます。つまり『メラトニン→胸腺→Tリンパ球』という生産ラインを強化することで、免疫力を高めることができるのです。



◎7時に起きて12時に寝る。この生活で免疫力を強化

 強化に必要な第一歩は、メラトニンを分泌させることです。これは、体内時計によって睡眠中に脳から分泌されるので、睡眠の取り方が重要になります。ポイントは次の3点。(1) ゴールデンタイムは22~2時。この間に熟睡すること。(2) 7時までに起きる。するとメラトニンスイッチはオンされ、15~16時間後に分泌され始めます。もし朝寝坊して10時以降に起きてしまった場合には、残念ながらその夜メラトニンは分泌されません。しかし、がっかりする必要はありません。翌日から「早起き早寝」するように心がければいいのですから。(3) 真っ暗にして寝ること。テレビやパソコン、携帯電話の光(ブルーライト)など光の刺激により分泌されなくなってしまいます。いくらゴールデンタイムに寝ても脳は休めず、メラトニンは出てきません。この時間、恋人からのメールには注意が必要ですね(笑)。

 睡眠時間は7時間前後がベストです。つまり、遅くとも12時には寝て、7時に起きるのが理想的なのです。

 夜更かしや朝寝坊でメラトニンの分泌が不十分だと、Tリンパ球の生産ラインは極端に低下します。すると癌細胞に対する監視力が5000勝0敗でなくなる危険性がでてきます。その長年の蓄積が、やがて癌という形に姿を変えてしまうのです。

 働き盛りの皆さんは、毎日7時間の睡眠を取るのは難しいかもしれません。しかし睡眠の3つのポイントを実行することで、40代でも免疫力を強化することができるのです。


齋藤真嗣・医師

さいとうまさし/1972年生まれ。ニューヨーク州医師。専門は、腫瘍内科・感染症。著書に70万部超の『体温を上げると健康になる』。毎週月~金5:55~6:00、TOKYO FM『明日に架ける橋~健康スイッチ~』に出演中。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

若い女性の「卵活」、注目の陰で… 費用高額、体にリスク

2013年09月22日 08時54分20秒 | 健康
 「就活」「婚活」ならぬ「卵活」という言葉をご存じだろうか。健康な未婚女性が将来に備え、自分の卵子を凍結保存することをいい、若い女性の関心を集めている。卵子凍結はこれまで病気や不妊の治療が主な対象だったが、日本生殖医学会が13日、健康な未婚女性にも事実上容認する指針を公表したためだ。九州の専門医療機関にも問い合わせが相次いでいる。出産適齢期に仕事の実績・基盤づくりの時期が重なることや「卵子の老化」を意識する女性の増加が背景にあるようだ。

 「卵子凍結はできますか? 結婚や出産の予定はないんですが…」。不妊治療専門の蔵本ウイメンズクリニック(福岡市博多区)は9月に入り、卵活への女性の問い合わせ電話が10件続いた。卵子凍結は2004年から取り組んでいるが、日本産科婦人科学会などの指針に従い、対象者は治療で卵巣機能が失われる恐れがあるがん患者か、不妊治療中の夫婦に限ってきた。料金は採卵と1年の凍結保管で約18万円(がん患者は約15万円)、2年目以降は年約5万円の保管料がかかる。

 「健康な未婚女性の卵子凍結を行うには課題が多い」と蔵本武志院長は指摘。同クリニックで卵子を凍結保存している女性は18人。うち凍結卵子を使って出産した人は1人だけだ。連絡が途絶えた人もいる。「若いうちに凍結保存しても、結婚して自然妊娠すると忘れる人がいたり、転居した地域に保管施設がなかったりと、さまざまな問題が生じる可能性がある」

 蔵本院長は同学会の指針などを見極めて、卵活を受け入れるかどうかを検討するという。

 現在、九州で卵活に応じている医療機関は西日本新聞の取材では確認できなかった。

   ※   ※

 「病気の人を助けるための技術なのに、とんでもないことだ」と卵活を批判するのはセント・ルカ産婦人科(大分市)の宇都宮隆史院長。卵活への問い合わせが、14日以降5件あったという。

 初めて実施した卵子凍結は07年、白血病の10代女性から「骨髄移植で閉経してしまう前に」と依頼されてのことだった。以降、約20人のがん患者の希望に応じてきたが、亡くなったり、結婚相手が現れなかったりして、卵子を使ったケースはなかった。

 東京には卵活の手術に応じている医師と、凍結卵子を保存している業者がおり、採卵から凍結保存までに約100万円の費用が必要。宇都宮院長は「未婚女性の『将来の保険に』という気持ちを否定はしないが、商業ベースの一部業者に乗せられないで」と訴える。

 鹿児島県姶良市の竹内レディースクリニック(竹内一浩院長)にも「30歳を過ぎたけど、今は仕事を頑張りたいので結婚や出産はしたくない」といった問い合わせが4、5件寄せられたという。

   ※   ※

 卵活が独身女性に注目される背景には、子育てしながら働き続けることに周囲の理解は乏しく、晩婚化が進んでいることも大きい。ここ数年、テレビや雑誌で「卵子の老化」が盛んに取り上げられ、焦りを感じている女性も少なくない。

 「女性が働き続けにくい社会をまず正していくべきだ」と言い切るのは出産ジャーナリストの河合蘭さん。その上で「卵子凍結の選択肢はあっていいが、排卵誘発剤や採卵手術の体へのリスクや費用、必ず妊娠できるわけではないことも知ってほしい」と呼び掛けている。

 【ワードBOX】卵子の凍結保存

 排卵誘発剤などを使って卵巣を刺激し、手術で採取した卵子を液体窒素で瞬時に凍結させ、保存する。精子や受精卵の凍結保存に比べて難しかったが、近年の技術革新で可能になった。日本産科婦人科学会の2010年統計では、凍結卵子を使った受精卵を子宮に移植した女性で、出産できたのは約1割。日本生殖医学会が今月13日に公表した指針は、健康な未婚女性の卵子凍結について「40歳以上での採卵は推奨できない」「45歳以上での凍結卵子の使用は推奨できない」としている。

=2013/09/22付 西日本新聞朝刊=
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おなか引き締め、猫背改善 深い呼吸で若返る

2013年08月05日 08時12分03秒 | 健康
 緊張したときに息苦しくなり、深呼吸をしたら落ち着いた――。そんな経験を持つ人は多いだろう。私たちは、1日におよそ2万回の呼吸をするといわれる。そんな「無意識」に繰り返している呼吸を「意識」して行うと、姿勢の改善や代謝の向上といった効果が期待できる。日常生活の中で簡単にできる呼吸法を紹介しよう。

 無意識に行う普段の「呼吸」に対して、呼吸の長さやリズムを変え、動作をつけるなど、意識的に行うのが「呼吸法」だ。呼吸法も重視する中国の気功やインドのヨガなどは、国内外の医療の現場にも取り入れられている。


■簡単な腹式呼吸と胸式呼吸

 最も身近で簡単な呼吸法は、「腹式呼吸」と「胸式呼吸」の2つだろう。


 腹式呼吸は、息を吐くときにお腹をへこませ、吸うときにお腹を膨らませる方法。この呼吸法では、肺と胃や腸の境目にある横隔膜という筋肉を大きく動かせる。


 胸式呼吸は、胸を大きく膨らませたり縮めたりするのを繰り返す方法。この呼吸法では、胸郭(胸部の外郭を作る骨格全体)を大きく膨らませるため、肋骨と胸の筋肉に働きかけ、背骨の動きの柔軟性も高める効果が期待される。


 呼吸法によってもたらされる健康効果は、主に5つある。順に「心が落ち着く」「姿勢が整う」「肩や首の凝りの改善」「代謝アップ」、そして「自律神経を整える」だ。


 なかでも、呼吸法で最も実感しやすいのが、「心が落ち着く」ことだろう。東邦大学の名誉教授、有田秀穂さんは、「腹式呼吸を5分以上繰り返すと、心をすっきりさせる役割がある脳内の神経伝達物質、セロトニンが増える」と、呼吸とリラックスとの関係を説明する。


 体の動きに呼吸を上手に合わせると、代謝の向上や姿勢の改善といった効果も高められる。ここでは、呼吸法と合わせた3つの簡単なストレッチを紹介しよう。
 1つ目は、おなかの引き締め効果が期待できるストレッチ(図上)。腕と上体を一緒に動かしながら、鼻から5秒かけて吸い、口から5秒かけて吐き切るというもの。


 メソッドを考案したボディメンテナンス学院の学院長、饗庭秀直さんは、「背筋と腹筋をストレッチしながら呼吸することで、動かしている筋肉群に酸素を送って燃焼効果を高め、代謝も上げられる」と話す。1セット(10秒)を3~5回程度行うのが目安だ。


 2つ目の「猫背を防ぐストレッチ」(図中)、3つ目の「呼吸が楽になるストレッチ」(図下)は、ともに医師が考案した「呼吸筋ストレッチ」だ。どちらも目安は1セット3回。もともとはぜん息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった呼吸器疾患の症状を軽減するために、医師で東京有明医療大学副学長の本間生夫さんが考案し、臨床現場でも取り入れているものだ。


■筋肉に弾力性

 本間さんは「呼吸筋ストレッチのコツは2つ。息を吸うときに大切な筋肉は吸いながら伸ばし、息を吐くときに大切な筋肉は吐きながら伸ばすこと。筋肉の弾力性が格段に高まり、呼吸も自然に深く楽になる」と解説する。


 呼吸に関連する筋肉は「呼吸筋」と呼ばれ、例えば、姿勢を美しく保つ背骨を支える脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)という筋肉も、実は大切な呼吸筋の一つ。背骨に沿ったこの筋肉を呼吸で意識的に鍛えておくと、猫背の予防にもつながる。


 「ストレスや長時間のデスクワークなどによって、現代人は呼吸が浅くなりがち。呼吸筋を意識的に伸ばし、日常から深い呼吸を心がけておくことが大切」と本間さんは話している。


呼吸の病気に注意
 階段を上るときの息切れがひどくなった。カゼでもないのに、せきやたんが続く。夜のいびきがひどくて、睡眠時間は足りているはずなのに、昼の眠気がつらい。こんな症状が思い当たる人は、一度、病院の呼吸器内科などで診察してもらうとよい。

 息切れや、せき・たんがひどくなるときに疑われるのがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)。これはタバコや大気汚染などから、有害物質を肺の中に長期間吸い続けることで肺の機能が落ちる病気。放置すると、日常生活が困難になることもある。
 ひどいいびきと眠気から疑われるのが睡眠時無呼吸症候群。眠っているとき10秒を超える無呼吸が繰り返され、眠りが浅くなる。また、心臓や脳の病気を誘発することもある。

 COPDは、息を吐く強さから肺や気管支の状態を調べる「スパイロメーター」という検査で状態がわかる。睡眠時無呼吸の場合は、「終夜睡眠ポリグラフィ」という検査で睡眠状態をチェックして治療を始める。「息切れや息苦しさを体力や年齢のせいにせず、一度検査を受けてほしい」と東海大学医学部付属東京病院呼吸器内科の教授、桑平一郎さんは話す。

(日経ヘルス編集部)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする