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社会秩序、助け合いを称賛 復興に期待も、海外報道

2011年03月14日 10時09分59秒 | ニュース
 海外では、東日本大震災の甚大な被害にもかかわらず、社会的秩序を保って互いに助け合う日本人の姿を称賛したり、日本の復興を願うメディア報道が相次いだ。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは12日付で「不屈の日本」と題する社説を掲載、「大自然からの打撃に遭っても生き延びるための備えを、日本人がどれほどきちんとしているか指摘せずにいられない」と防災システムや建物の耐震設計をたたえた。

 ロシア・タス通信のゴロブニン東京支局長は「日本には最も困難な試練に立ち向かうことを可能にする『人間の連帯』が今も存在している」と称賛。「ほかの国ならこうした状況下で簡単に起こり得る混乱や暴力、略奪などの報道がいまだに一件もない」などとした。

 13日付の英紙インディペンデント・オン・サンデーは1面トップで日の丸の赤い円の中に「がんばれ、日本。がんばれ、東北。」と日本語で大見出し。「日本は津波の被害から立ち上がろうと闘っている」と報じた。(共同)

津波、地盤沈み増幅 震源近くはジェット機並み速度

2011年03月14日 08時06分38秒 | ニュース
 東日本巨大地震では、岩手や宮城、福島の各県は津波による壊滅的な打撃を受けた。専門家は被害拡大の要因に、陸地側の地盤沈下による津波の実質的な高さの増加や、海岸線とほぼ平行に発生した津波が短時間で陸地に到来した可能性を挙げる。



 筑波大学の八木勇治准教授の解析によると、岩手県から茨城県に至る沖合の海底が長さ約500キロメートル、幅約200キロメートルにわたって跳ね上がった。このとき断層は20メートル近くもずれ、それだけの高さに海水も持ち上がる。同時に、重力の影響でもとの水位に戻ろうと滝のようになだれ落ちた。海面は四方に広がり、まとまった大量の海水が陸地に向かう。当然、プレートのずれが大きければ持ち上げる水の量も増えて巨大になる。


■「水の壁」


 通常の波は、ひいては寄せての間隔が短い。これに対して津波はその間隔が非常に長い。まさに「水の壁」が押し寄せる。

 震源近くでは津波の速度はジェット機並みの時速数百キロメートル。陸地に近づくにつれて波の高さが増し、速度は自動車並みに落ちる。だが膝くらいの高さの水位でも立っていられず、溺れてしまう。

 今回被害が目に付く原因について、津波に詳しい関西大の河田恵昭教授(防災・減災学)は「12日朝の時点でも水が引かないことを考えると、仙台市の名取川周辺や岩手県陸前高田市などの地盤は1~2メートルほど沈下していると考えられる」と指摘する。陸地側が下がった分、津波の実質的な高さが増した可能性があるという。

 河田教授によると、震源の三陸沖でプレートが跳ね上がった反動で、陸地側の地盤が下がったとみられる。

 国土地理院によると、東日本巨大地震によって宮城県石巻市の「河北観測点」で約70センチメートルの地盤が沈んだ。東側に4メートルもずれており、国内の地震で観測した地殻変動では最大になっている。



 こうした沈下を伴う津波は、230人の死者・不明者を出した北海道南西沖地震で起きたほか、今後発生が懸念される南海地震でも高知市や和歌山県田辺市で想定されているという。

 群馬大大学院の片田敏孝教授(災害社会工学)は、震源の断層が陸地に近く、海岸線とほぼ平行に走っている点を挙げ、「巨大な津波が一気に押し寄せたため、入り江以外の沿岸部でも大きな被害が出たのではないか」と分析。死者・行方不明者が20万人以上に上ったインド洋大津波も同様のメカニズムだったという。

 東北地方の太平洋側は複雑な構造が入り組むリアス式海岸。狭い場所に津波が重なると、より高くなるとされる。


■時間足りず


 また、震源域が比較的陸地に近く到達時間が早かったため、地域住民に十分な避難時間が確保できなかったことも十分に考えられる。

 こうした津波からどう身を守り、避難すればよいのか。河田教授は「津波は河口から逆流するため河川周辺から遠ざかり、鉄筋コンクリートの建物の3階以上に避難してほしい」と訴える。停電時は信号や遮断機が動かなくなり、渋滞に巻き込まれる恐れがあるため、自動車より徒歩で逃げることが重要という