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仮想通貨、もろさ露呈 ビットコイン取引停止

2014年02月27日 06時34分29秒 | ニュース
 インターネット上の仮想通貨ビットコインが揺れている。運営会社が東京都内にある大手取引所「マウントゴックス」が26日未明に取引全面停止を表明。円換算で300億円超の資産が宙に浮いた。登場から5年。政府や中央銀行の影響を受けない無国籍通貨として注目を集めるが、もろさも露呈している。


 Q ビットコインとは何か。

 A ネット空間を行き交う仮想通貨だ。円などの通貨は政府や中央銀行が規制し供給量も管理する。ビットコインはプログラムで発行量の上限が決まっているだけ。銀行を介さずに世界中のどこにでも送金でき、手数料もほとんどかからない。発行総額の時価は一時1兆円規模に膨らんだ。



画像の拡大 Suicaなどの電子マネーは、事前に入金することで初めて価値を持つ。これに対し、ビットコインはお金の裏付けがない。高度な暗号技術で複製を防いでおり、希少性が資産としての価値を生んでいる。その意味では通貨というより、希少な金属としての価値が評価される「金」に近い。

 Q 今回の取引停止は何が起きた?

 A マウントゴックスはビットコインと米ドルや日本円などを交換する取引所の老舗。口座数は100万超で米欧の利用者が多い。日本の専門家は「取引システムがハッキングの被害を受け、顧客のビットコインが盗まれていた」と見る。

 取引停止後の26日、運営会社がある東京・渋谷では、英国から急きょ訪日したコリン・バーゲスさん(40)が「私のビットコインはどこにあるのか」とぼやいていた。同社に311ビットコイン(1800万円相当)を預けていたが、7日に引き出し停止になったという。

 運営会社のマルク・カルプレス社長は26日夜、取引所サイトに「私はまだ日本にとどまっている」とし「問題に対処すべく努力している」との文章を寄せた。だが、事態がどう収拾するかは流動的だ。

 Q 日本政府はどう対応している?

 A 菅義偉官房長官は26日の会見で「必要があれば対応する」と語った。警視庁には利用者から「事件になるのか」との相談が来ている。システムへの不正アクセスなどの疑いがあれば、捜査に乗り出すことになる。だが、マウントゴックス側から説明がなく事態を把握できていない。

 ビットコインは様々な法律のすきまにある。金融商品取引法の規制対象となる有価証券や通貨とみなす考えもありうるが、同法は規制対象を明示しており、「解釈で対象を広げる余地はない」(清原健弁護士)。

 世界全体のお金の量に比べれば、現時点でビットコインの経済活動への影響は非常に限られている。国や中央銀行の影響を受けない自由な仮想通貨として誕生しただけに、自己責任に委ねるべきだとの考えもある。

 Q 海外の受け止め方は?

 A 米国では取引所に免許制を導入する案などが浮上しているが、議論はまだ生煮えだ。一方、世界の関連企業が加盟するビットコイン財団は25日、「これは決してビットコインの終わりではない」との声明を発表した。同財団は「我々の産業の成熟につれ、能力があり責任感のある起業家や投資家が出てきている」としている。


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