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あいかわらず保守的「日本人の資産構成」から分かること

2017年02月11日 10時10分04秒 | 経済
日銀が四半期ごとにまとめている「資金循環統計」は、金融取引や、金融資産・負債について包括的に記録した統計で、直近のものでは、2016年第3四半期(2016年7〜9月)の速報が発表になっている。この統計では、個人、企業、政府、といった経済活動の主体ごとに、金融資産・負債や資産運用状況を見ることができ、また、どのような金融商品を保有しているかを知ることもできる。この統計を元に、日本人の資産構成を表にしてみた。
■日本人の資産構成は、あいかわらず保守的
日本の個人の資産の総額は約1752兆円。前年と比べて0.6%増加した。これには株価の評価額が増加していることも影響している。
個人資産の内訳を見ると、現金・預貯金が約916兆円で全体の約52.3%になっている。実に資金の5割超が現金・預貯金というわけで、日本人の貯蓄好きが反映されている結果と言えるだろう。高い貯蓄性向はあいかわらずだ。
日本人が現金や預貯金で金融資産を保有するスタイルは、マイナス金利の影響で預金金利がほとんど付かなくなっても変わらない。これは、長年の貯蓄方法として浸透しているだけではなく、人口の高齢者比率が高いことも大きく影響している。高齢者の傾向として、リスクをとらない、安定した資産保有を選ぶ人が多くなるからだ。
それにひきかえ、いわゆるリスク資産とも称される「債券・株式・投資信託」の合計額は264兆円で、全体の15.1%に過ぎない。そして負債は約385兆円でこちらも増加を続けている。借入れは319兆円を占め、そのうち住宅関連の借入れが202兆円と過去最高だった。

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