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中央大、1000年先までデータ保存 半導体メモリー新方式

2014年06月17日 06時50分26秒 | 経済
 中央大学の竹内健教授らは、1000年先までデジタルデータを保存する記録方式を開発した。パソコンやスマートフォン(スマホ)の記憶装置に使う大容量の半導体メモリーで、データが壊れる確率を0.1%未満に抑えた。メモリーの多くは保存期間が10年程度にとどまっていたという。資料映像の保管やデータセンターの運用などへの応用が期待できる。

 データの長期保存に使ってきた磁気テープやDVDは、書き込みに時間がかかったり、レーザーなど専用の読み書き装置を利用したりした。半導体メモリーはデータの書き込みが高速で専用の装置が必要ないが、データが壊れやすい問題があった。

 半導体メモリーの代表であるフラッシュメモリーで、大容量を保ちながら寿命を延ばす方法を探った。3ビット記憶と呼ぶ方式は、8通りの状態のうちでいずれか1つを選んでデータを記録した。時間の経過とともに、量子力学の「トンネル効果」の作用で他の状態に変わってデータの劣化が起きる。

 新技術は7通りの状態のうちから1つを選ぶ方式に改めた。取りうる状態の数が減るので変化する確率も下がる。1年をかけた耐久実験の結果、データが劣化する確率は5分の1になった。さらに、実験からは、1000年後でもデータの破損確率は0.1%を下回るとの予測結果になった。0.1%を超えなければ既存の技術でデータを修復できるという。

 今後はフラッシュメモリーの劣化を100年単位で評価する手法を開発する。

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