良い絵表示が具備すべき4つの要件
一つの絵表示が良い絵表示である、というとき,その良さを構成しているものには4つある。
1つは、よく見えること(視認性)。
絵表示は、狭い領域に描かれることが多い。絵の細部が見えないことがある。しかも、絵表示は、文字を読む時より遠くから見られる。したがって、細部の表示を捨てて、マクロな表示をすることになる。
2つは、目を引き付けること(誘目性)。
とりわけ、道路などでは、周囲の雑多な情報環境の中でも目につくようにする必要がある。色や大きさや掲載場所などを工夫して黙っていても注意を引き付けられるようにする。
3つは、美しいこと(審美性)。
目立つものが不快な感情を与えてしまうようでは困る。見る人の気持ちを豊かにするような芸術性のある絵表示であることも大事である。
この3つは、人の知覚、感性レベルでの絵表示の良さの要件である。これに加えて、絵表示は、一目でわかること(理解容易性)も大事な要件になる。これが、4つ目の認知レベルの要件になる。以下、項を改めて、考えてみる。