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高齢者心理」心理学基本用語

2020-11-30 | 心理学辞典
  • 高齢者心理
知的面では、問題解決能力(流動性知能)は低下するものの、知識活用力(結晶性知能)はそれほど低下しない。ただ、知的抑制力が低下するので、脈絡のない想起や発言が起こりがちである。
性格的には個人差が大きくて一概にその特徴を述べるのは難しいが、大雑把には3つの心理特性のいずれかを示す傾向がある。ひとつは、それまでの性格がますます顕著になる先鋭化である。2つは、これまでの職業生活の中で抑制されてものが表面に出てくる反動化である。3つ目が、いわゆる人格的な角がどれる円熟化である。



●心と脳」心理学基本用語

2020-11-30 | 心理学辞典
●心と脳
 精神活動の源が脳活動にあることは、ガレノス(131〜201)によって早くから指摘されてはいたが、科学的な探求は1796年のJ・ガルの骨相学に始まる。以来200年にも及ぶ思索と研究にもかかわらず、脳と心の関係は謎だらけである。しかし、近年、脳内活動の非侵襲計測技術の急速な進歩によって、精神活動の脳生理学的な基盤が急速に明らかにされてきている。
 それでも、心には心独特の法則に支配される世界があるとする考えは、唯心論者の主張ほどには極端ではないが、心の研究者のみならず広く一般に抱かれている。心理学の研究者は、脳科学の知見に十分に配慮しながらも、心の不思議を独自の科学的な方法論に従って研究し、その存在価値を高めている。
 脳還元主義の対極には、なんでも心の問題に還元してしまう心理主義もあるが、これは、1歩間違えると、えせ宗教まがいの神秘主義に陥る危険性をはらんでいるし、さらに、すべてを個人の心の問題としてかたをつけて終わりとする思考停止的傾向をかもしだすこともある。その防波堤となり、人を心への健全な関心へと導くのが心理学の役割である。