仕事をするとき「---すべし」という使命(Mission)に従って、自分なりの目標をたてます。そのとき、「安全に関する使命、目標」と「仕事に関する使命、目標(「時間通りに」「乗客に気持ちよく」など)」とがあります。
そして、通常は、安全の使命・目標の制約の中で、運行上の使命・目標を達成します。
しかし、現場ではいつもこうなっているとは限りません。時には、仕事の使命・目標が安全の使命・目標の制約をはみ出てしまうことがあります。この時起こるのが、使命の取り違えエラーです。
お客から無理難題を押しつけられる、業績を挙げたい、人に親切にしてあげたい、自分の力のあるところを見せたいなどなど。安全の制約をはみ出た仕事をさせるもの---それはとりもなおさず、使命の取り違えエラーをさせるもの---が現場にはたくさんあります。
安全とサービスとが両立しないことがあります。というより、安全こそ、究極のサービスなのです。