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東電OL殺人事件

2010年03月18日 21時39分04秒 | 読書
1997年に起きたこの事件のルポルタージュを読んだ。

タイトルはそのまま、東電OL殺人事件、で、作者は佐野眞一、出版社は新潮社である。

この事件をご記憶の方も多いと思う。
私もそうだが、センセーショナルな事件なのに、
内容が内容だけに新聞に詳しい記事がでず、
よくわからないうちに事件が風化してしまった印象だった。
それがこの本に出会って、亡くなった彼女のことがよくわかったのだが、
人間の心の闇の深さを感じて、とても厳粛な気持ちになった。

39才だった彼女は平日は東電勤務の後、渋谷の街で売春していた。
そして土・日・祝日は昼間はホテトル嬢として働き、夕方になるとまた渋谷で体を売ったのだ。

じつに休みなく売春をしたわけだが、
彼女は慶応大学卒の才媛で、父親は東大卒のエリート家庭出身なのだ。
その彼女は東電の給料だけで一千万以上の年収を得ていたにもかかわらず、毎日売春をしていた。

彼女は心を病んでいたのだと思う。
拒食症だったと言う彼女の行為を読んでいると、眼をおおいたくなるようなこともでてくる。
かくも人間の心は壊れ、病みやすきものかと、考え込んでしまう読後感だった。

HPに読書日記を書く予定だ。

コメント (4)
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