
大雪高原山荘を出発する。

日本秘湯を守る会の提灯の後ろにはこんな貼り紙があった。

10キロのダートをもどってゆく。山荘から2キロは急坂の深ジャリなので、ギヤをローに入れてエンジン・ブレーキをかけ、ゆっくりと下っていった。そんなところは写真をとれないから、残っているのは走りやすそうな路面の写真だ。

国道の入口にもどってきた。

石北峠をこえて置戸湖にゆく林道をさがす。

TMに52号林道の看板が目印とあり、首尾よくみつけることができた。ここが置戸湖の周辺にある林道群の入口だ。

国道から農地の中をゆく。

1キロほどでY字路があり、轍のしっかりしている左にすすむと林道は林に入って山にむかう。

また1キロほどすすむと三股にでて、工事車両が3台とまっていた。

右の林道にとめてあるハイエースに人がいた。その方と話をしたが、ここに入ったばかりだから道に詳しくない、ハイエースが向いている右の方向に置戸湖と表示があるが、通行止めだと聞いている、真っ直ぐの道は草を刈ってあるからどこかにでるのではないか、とのことだ。三方向の道を見てみると左右は心もとない。直進が工事の人の言うとおり草刈りをしていて整備の跡があるから、ここをいってみることにした。

路面に草が生えているが道路脇の草を刈ってある。

草は生えているが路面は安定していた。

しかし2キロすすむと草は刈られていなくなった。走りやすい林道だが、草が生い茂っている道をすすむのは不気味で嫌だ。ヒグマの気配はないが草の中をゆくのは怖い。

ここでUターンをすることにした。この林道は道道88号線に接続する道だろうか。

工事の人がいる三股をすぎて、最初のY字を轍のはっきりしていない方にすすんでみた。放棄された農地のようなひらけた土地をゆく。

やがて林に入ると道は大きくターンしてゆく。

鹿追林道と看板があるが、TMにこの道はない。

路面に土や石が入れられている林道だ。整備はされているが草は刈られていない。

すすんでゆくと石がごろごろしてきて路面も荒れてきたので引き返すことにした。Y字から3キロほどだった。
国道39号線にもどり、道道88号線で置戸湖にむかおうとすると、ここも通行止めだ。道路陥没のためとある。道道や国道の復旧が完全でないから、林道が整備されないのは仕方のないことだろう。

道道88号線の東にある道道247号線で置戸湖にゆくことにすると、道の駅おんねゆ温泉があった。隣りにホクレンがあったので給油してブルー・フラッグを手に入れた。この年ゲットできた旗はこの1本だけだった。

売店があるので何かたべようかと思ったが、高いのでやめておく。山の水族館もありイトウがいるようだが、680円の入場料がかかるのでここも入らなかった。

道道247号線から道道211号線、道道1050号線とつないで置戸湖についた。

ダム湖には誰もいない。

置戸湖の南には林道がはしっている。

しかし林道損壊により通行不能の案内がでていた。今日は何度通行止めの案内を見ただろうか。
最後に芽登糠南林道にゆくことにする。芽登温泉が目印だ。

道道88号線を南下し芽登温泉の入口についた。時刻は16時半だ。遅くなってきたので急いで林道を通過しなければならない。日暮れは18時10分くらいだ。

林道の入り口には旭丘喜登牛線と看板がある。

また糠南林道ともでていた。町と林野庁で林道の呼び名が異なるのだろうか。

芽登温泉までは幅広の走りやすいダートだ。

3、5キロを一気に走って芽登温泉についた。この温泉に入りたかったがもう時間はない。写真をとって先にすすむ。

芽登温泉の先は道は狭くなるが走りやすい路面だ。ここは林道ツーリングガイドブックに紹介されていてはじめて来た。林道は分岐を見ればどちらが本線かわかるから、ガイドを詳しく見ずに先にすすんだ。

分岐がふたつあったが直進が正しいルートだろうと判断してすすむ。途中に巨岩の滝があると案内があるが、林の中を歩くには嫌だし、時間もないから立ち寄らない。やがて路面には草が生えだした。

林道は12、5キロなので12、3キロ走行したところでそろそろ出口だと思っていると行き止まりにでた。道は丁字になっているがいずれもテープで閉鎖されている。上の画像の手前からやってきた。直進方向と右折方向が通行止めだ。

直進方向は南クマネシリ岳登山口とある。

南クマネシリ岳方向には糠南支線林道の看板もたっていた。

右の道には何の表示もない。分岐を曲るのを直進してしまったのだ。

南クマネシリ岳登山口方向。深い山の中にひとりきりだ。心細くなる。すぐに戻りたい気持ちをおさえてガイドブックをひらいた。どうやらひとつ目の分岐を曲るようだ。10キロもミス・コースをしてしまった。

雌雄の鹿とキツネ2匹に会ってひとつ目の分岐にもどってきた。

巨岩の滝の案内がたっている。

このルートが正しいようだが時刻は17時半だ。日暮れまでには林道をぬけられるだろうが、またミスをするかもしれない。山の中で日が暮れるのはさけなければならないし、大雪高原のヒグマ情報センターで、早朝、夕刻、濃霧はクマの時間と見てきたばかりなのだ。ゆくのはやめておいた。

道道88号線にもどり上士幌を経由してヌプカにもどってゆく。士幌で給油をして夕食を買った。サーモンの刺身に鳥肉と鳥もつの串、それにポテサラだ。
19時過ぎに士幌高原ヌプカの里のついた。キャンプ場には車が1台きていてテントがひとつたっている。男性ふたりがキャンプをしていた。テーブルをだしてローチェアにすわりビールを飲みだす。飲んでいると、ドーン、という花火のような音がする。何かと思ったら自衛隊の夜間演習だ。夜の訓練も必要だよね。シュバァ!、という発射音と、ズズーン、という着弾音と地響きをしばし聞いていた。
バイクの走行距離 373、2キロ ダート 59キロ