
博物館・網走監獄にやってきた。ここも家内の希望だ。入場料はひとり1080円。1・2時間でまわれるだろうと思っていたら中はひろい。そしていろいろな建物や施設があった。

釧路裁判所網走支部の法廷復元棟。裁判風景。

館内には旧網走刑務所と網走刑務所の農業支所だった二見ヶ岡刑務支所が移築されている。上の画像は二見ヶ岡刑務支所で当時のようすを再現したもの。囚人の入浴風景。

煮炊きのようす。

二見ヶ岡刑務支所は明治にたてられた木造建築の監獄で重文だ。

旧網走刑務所。

旧網走刑務所は五棟の監獄が放射状にたてられ、その中心に中央見張り所がある。

ここから唯一脱獄した、昭和の脱獄王とよばれた白鳥という受刑者の人形がある。ゴールデンカムイという漫画の登場人物、白石由竹のモデルとなった人物だ。

現在の網走刑務所とおなじ形の正門。そのほかにも建物や展示施設があり、ショップもあってここに4時間ほどいたが、とても見ごたえがあった。じつは下らない施設だろうと思っていたのだ。こんなところにはゆきたくないなと。しかしそれはまったくのまちがいで、真摯な博物館だった。明治初期の囚人たちが、多大な犠牲者をだしながら、道央とオホーツクを結ぶ道路の開削工事をしたことなどを知って、心がしんとなった。
今日はここしか予定がないのでゆっくりとすごす。車中泊だが大人の余裕のある旅である。網走は涼しくて日陰では寒いくらいの気温だった。

網走監獄をでると呼人浦キャンプ場にいった。網走湖がきれいだ。

昨夜つかった焼肉グリルをあらいにきたのだ。ここでなら心おきなく食器をすすぐことができる。

夕刻になったのでライダーが集まってきていた。ここは無料のキャンプ場だがとてもよいところだ。

蚊が多いと聞いたことがあるがこのときはまったくいなかった。利用してみたい野営場だ。

つづいて現在の網走刑務所にいった。刑務所の前には観光客の車は入れずーー網走川の橋をわたれないーー国道沿いにある市営駐車場に車をとめて歩いていった。

門の両脇の詰所に入ることもできた。ここは大学生のときにGSX400Fできて門の前で写真をとっている。当時は博物館・網走監獄はなかったから、ほんとうの刑務所が観光地だったのだ。北海道はゴールデン・カムイを応援しています、のポスターが貼ってある。

車にもどってゆくと魚が泳ぐ音がする。どこにいるのかと思ったら小さな側溝にマスがのぼってきていた。マスは尺以上ある良型で、レイクトラウトのような魚が短い距離に4尾もいる。とても美味しそうだから、ひとりで来ていたらこの魚をつかまえてたべたと思う。

網走川をのぞいてみると、側溝のながれだしにマスがむれている。散歩にきた老人に聞くと、やはりマスだそうだ。まずマスがのぼってきて、その後に鮭がくるのだそうだ。こんなの見たことがないと言うと、見事なものでしょう、と答えるが地元の人はマスには関心がないようだ。老人は、ここから1キロ下流で鮭を捕獲し、受精して放流していると教えてくれた。

老人とマスと別れて網走湖沿いの風呂にゆく。その途中でガスをいれた。9、7K/L。単価は155円。

呼人浦キャンプ場の先にホテル網走湖荘があり、500円で立ち寄り湯ができた。ここは大きなガラス張りのホテルで、立ち寄り湯は裏口からゆくようになっている。節電でサウナは休止していたが、池のように大きな風呂でくつろぐことができた。
今夜の宿泊地は網走市街にちかい道の駅流氷街道だ。ここに車をとめて折りたたみ自転車をだし、また歩きと自転車で市街地にゆく。気温は9℃と表示されている。冷え込んでいて寒いので、まさかのときのために持ってきた、初冬用のコートを羽織ってでかけた。

やってきたのは居酒屋・和助。網走郷土料理と炭火焼きの店だ。

サッポロ・クラシックの生とウーロン茶で乾杯。

ます旬のサンマを刺身にしてもらった。680円。

サンマの刺身は脂がのっていてトロトロ。家内はこれまでたべたサンマの刺身の中でいちばん美味しいと言っていた。

家内のたのんだジャガバター460円。キタアカリで甘くて美味しいそうだ。

若鶏半身唐揚1200円。濃い味つけで揚げ加減が絶妙。

飲まない家内は筋子のおにぎり260円とアサリ汁280円。おにぎりの具が少ないとのこと。

酒飲みの私は青ツブ貝焼き650円。

それに北海道の焼酎、グランブルーの水割り。

青ツブ焼きは酒のさかなにぴったり。家内はジャガバターと若鶏半身唐揚は次にきたら必ずまたたのむと言っていた。

北海道焼酎の鍛高譚の水割りを追加してお会計は6318円。お店の方に話を聞くと、今日やっとネタが入ったところなのだそうだ。停電でたいへんだったようで、とても美味しかったと言って店をでた。和助も空いていた。走行距離211、4キロ。