クラッチワイヤーが切れてしまったバイクではしる方法をご存知だろうか。先日『セローのクラッチ、ブレーキの予備レバーを購入』という記事を書いたところ、掲示板でベテラン・ライダーの皆さんとトラブル対応の話でもりあがった。そこでクラッチ・ワイヤーが切れたバイクで走る方を話題にしたのだが、知らない人もいると思うので、ここでまとめておくことにした。
私はクラッチ・ワイヤーの切れた、スズキGSX400FとカワサキZ750GPではしったことがある。むずかしいとかんじるかもしれないが、やってみると意外と簡単だ。
1 バイクには乗らずに、ニュートラルでエンジンをかける。
2 エンジンのかかったバイクの左にたって、ハンドルをにぎる。
3 サイド・スタンドをはらう(サイド・スタンドをはずさないとエンジンがかからない安全装置がある場合は2と3は逆になる)。
4 エンジンのかかったバイクを押して走る。
5 5メートルほど走ったところでバイクに飛び乗り、ギヤをセカンドにガチャンと入れ、エンストしないようにアクセルをあける。
6 バイクが走りだしたら、クラッチをつかわずにシフト・アップとダウンをして走行する。ギヤ・チェンジの際はアクセルをもどして操作するのがコツだ。
7 信号で止められそうになったら、ニュートラルにして停止し、バイクから降りて左にたつ。
8 信号が青になったら、またバイクを押してはしり、飛び乗ってセカンドにいれて走行する、というのを繰り返してゆくのである。
これで自宅やバイク屋まではしることができて、トラブルに対応することができた。これはクラッチ・レバーが折れてしまったときにもつかえる手である。
私はバイクに飛び乗ったらギヤをセカンドに入れたが、ローギヤに入れる、という人もいる。トルクのある大型バイクはセカンドだとおもうが、小さなオートバイはローでもいいのかもしれない。また、セルのあるバイクは、ローにいれたバイクを、セルでエンジンをかけながら発進させて、シフト・アップしてゆくという方法もあるようだ。ただし、これは私はやったことがないから、じっさいのところはわからない。いずれにしても、いざというときに知識があるとあわてなくとすむ。もしもの場合はおためしあれ。
クラッチではありませんが、講習会で転倒したスティードのセルが回らなくなったことがありました。他の参加者とあれやこれや悩みましたが、転倒してスタンド付け根の安全スイッチが壊れてしまったのです。スイッチを短絡させて無事セルが回りましたが、オーナーひとりで何処かで転倒したら帰って来れなかったでしょう。
当たりどころが悪かったのかもしれませんが、軽く転倒しただけでエンジンがかからなくなるオートバイって…疑問に感じました。
それにしても、GSXもZも均整の取れた良いスタイルで魅力的です。最近の判で捺したような尻切れトンボやエビフライより格好良く思えます。
ロードサービス呼びましょう
スティードのスタンドの安全スイッチですが、思いもよらないトラブルです。これは私ならお手上げでした。
ZもGSXも今見るととてもいいですね。こんなバイクにのりたいです。私も尻切れトンボやエビフライは嫌いです。
それにこれは緊急事態での対処法。どうにもならないときにつかう手です。ロードサービスをよんでもすぐにこないでしょ。