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高ボッチから東に見えていた、昨年も走った林道東山田線にやってきた。入口はぶくでん橋である。
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林道東山田線は国道20号線の長地小学校交差点から北にむかうのだが、経路はわかりづらい。目印は林道の途中にあるマレットゴルフ場である。
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林道にはいるとすぐにダートになる。マレットゴルフ場があるせいかジャリが入れてあり整備されていた。そのマレットゴルフ場まで1、6キロだ。
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マレットゴルフ場をすぎて松林の中をゆく。急坂がある。4、7キロで分岐についた。林道ツーリングガイドブックでは入口からここまで2、2キロとあるがまちがいである。右は行き止まりなので左にすすむ。
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鹿が3頭いた。彼らは森の中に逃げていった。アップダウンのある道をすすむ。
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倒木があらわれた。
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車が通れるように処理されていた。
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町営林のフェンスがつづく、ジャリの深い急坂をのぼりつめるとピークについた。頂上には鉄塔がたつ。ここまで8、5キロだ。
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セローは軽くて、足つき性がよく、とてもあつかいやすい。エンジンはマイルドで、ギヤはロー・ギャー・ドだ。しかもクロス・レシオなので、低速で走る林道ではとくによい。DRではセカンドで走るところをサードでいけるのだ。重心が低いのもいい。正にダートを走しるために生まれてきたマウンテン・トレールである。
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9、3キロでY字路に出た。私は上の画像の右の道からきた。昨年はここで軽トラにのる老人に会い、この奥にダートが10キロ続いているが、DRのような大きなバイクでは入れない、また谷をはさんだむかいに見えているのが高ボッチ山だ、と教えてもらったのだ。奥につづくのが上の写真の左の道だ。
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その10キロあるというこの奥が今回の目的だ。先にすすむとY字路がある。左はバイロンがおいてあるので右にゆくと、すぐに広場で行き止まりだった。
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Y字路にもどってきた。パイロンはおいてあるが、通行止めとは書いていないから入ってみる。
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すすむとこの先に罠がしかけてあると表示されていた。
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通行量ははとんどないようだ。路面に草のはえた手入れの悪い泥の道をゆく。
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これまでとちがって人の気配がないから、緊張をおぼえる。
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林の奥に罠があるのだろうかと見回してみるが、ここにはないようだった。
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入口から3キロで急坂があわられた。セローならまだすすめるが、人のいない森の圧力におされて、ここで引き返すことにした。
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山から下ってゆくと高ボッチ山が見えた。下りは70パーセント荒れた舗装路でずっと急坂だ。
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林道を出たところにある茅葺屋根の常福禅寺で休憩する。時間は14時すぎで、暑い。日差しは強いが、本堂の前にある、お堂の庇の下にはいると涼しかった。夕方は雷雨の予報がでているが、もう1本近くの林道にゆくことにした。
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朝ハイエースをとめようとした鳥居平やまびこ公園をぬけ、しだれ栗森林公園の奥にある、林道王城枝垂栗線の入口についた。この付近だけ雨が降ったようで路面がぬれている。
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出だしは大粒の石がゴロゴロしている路面だ。それはすすむとなくなる。ずっと山を上ってゆく。
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左右の森には紐が張ってあり、筍山につき立ち入り禁止とあちこちに掲示してある。長野の人はタケノコを大事にしている。他県ではこんな風景は見ない。
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やがてガンガンと走れるようになる。雨がポツポツとくるがすぐに止んでくれた。
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頭上を木におおわれた道をゆく。
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ピークをこえて下ってゆくと、風景のひらけたポイントがあった。
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7、2キロで分岐について、日本中心の標の展望台に立ち寄る。
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展望台からは南アルプスの山々が見えるのだが、ここも霞んでいた。
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分岐から展望台に上ってくる道。
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展望台下の広場。雷がなりだしたのでここを立ち去ることにした。
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ここからの下りはすぐに舗装路になる。
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16時前に林道の出口についた。ここも暑い。ヒグラシのカナカナカナという鳴き声と、遠雷のとどろきがひびいている。ヒグラシの声は何年ぶりに聞いたのだろうか。思い出せないくらい久しぶりだ。雷が気になる。雨に降られないうちに車にもどることにした。
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林道出口の辰野から岡谷の車までもどってきた。セローに給油したが燃費は驚異的な42、4K/Lを記録した。
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バイクを積み込もうとしていると、警察の方に声をかけられた。朝の事件の捜査だ。いつから車をとめているのか聞かれたが、話題はすぐにトランポ・ツーリングに移り、そして裏にある岡谷南高校が高校野球準決勝にのこっていて、明日試合があること。岡谷南高校は公立の優秀な学校なのだそうだ。さらに不振のJ2リーグ松本山雅のサッカー談義になる。山雅の監督は元ジュビロ監督の名波に変わったとのことだが、なかなか勝てないと刑事さんは嘆いていた。話好きな方だった。旅先では話しかけられたときだけ会話をすることにしている。このツーリングではこのお巡りさんといちばん長く話をしたが、帰ってから調べてみると、この日の朝3時ころに強盗事件があったのだ。バットを持った暴漢が新聞配達の人を襲って逃げた。そして岡谷南高校は長野日大に5×4で敗れていた。
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諏訪湖に虹がかかった。私は降られなかったが、周辺では夕立があったのだ。セローを車に乗せて明日走る予定の林道の近くに移動することにするが、その前に風呂にゆくことした。
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ネットでみつけた下諏訪の格安銭湯の湖畔の湯にやってきた。料金は280円である。激安なのでシャンプーや石けんはない。しかしこれで十分である。住所は下諏訪町南四王6130。
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明日は奈良井宿周辺の林道を走るので、道の駅・奈良井木曽の大橋までやってきた。着いたのは19時半である。広い道の駅のはずなのだが、駐車スペースは10台もなかった。これでは明日車をとめる場所をさがさなければならない。セブンイレブンで豚の角煮とサンドイッチを買ってきたが、角煮は角煮丼だった。夜は米はいらないんだよね。失敗した。
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