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2018年の6月。群馬県の万沢林道ツーリングに出かけた際に、スピード・メーターがおかしくなってしまった。停止しているのにメーターの針がピンピンとはねあがったり、走りだしてスピードもでていないのに、メーターを振り切ったりするのだ。2・30キロで180キロを指し、50キロもだすとメーターは真下を通り越して、0にもどりそうないきおいだ。ただ距離計は正常だった。速度表示と距離計は別のシステムで動いているようなので、メーターの針だけが異常なダンスをしている状態だった。ツーリングには予備のメーター・ケーブルを持参していたので、交換すれば直るだろうと考えて、日陰のスペースをみつけて作業をすることにした。
バイクは1990年型だから28年ものである。距離は10万キロ。メーター・ケーブルの交換ははじめてのことだった。
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ところで自宅のバイク置き場は狭くて、床は斜めなので整備しづらい。人通りも多いから、そこではなるべく作業をしたくないのである。それでツーリング中に直してしまおうと考えたのだ。
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スピード・メーター・ケーブルはスピード・メーターと前輪のハブ部分に接続されている。フロント・フォークのプラスティック製のガードを外して見てみると、メーター・ケーブルを接続しているボルトは、フロント・ホイールを外さないと緩めないことがわかった。
DRにはセンター・スタンドはついていない。ジャッキも持参していないから、このときは直せないまま帰宅することにした。
後日、メーター・ケーブルの交換をすることにしたが、問題があった。モトクロス・スタンドを所有しているが実家の倉庫に置いたままになっている。ジャッキを使おうとするとハイエースのものしかない。さらに前述のようにバイク置き場は平坦ではなく、傾斜があるから、ここでジャッキ・アップはできないのだ。自分でやろうとすると、自宅の前の路上で作業するほかないが、人通りの多いところなので、ここでバイクをいじるのはいかにもまずい。人目も気になるし、猛暑がつづいていることもあり、いつものバイク屋に作業を依頼することにした。
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バイク屋にいってメカに症状を話した。そして、メーター・ケーブルだろうか、と聞くと、違うのではないだろうか、とのこと。たぶん、メーター内部のメカニカルな故障ではないか、と。しかし私が予備のケーブルを持っていると言うと、とりあえずケーブルを交換してみることになった。これで直らなければ、メーター本体の修理にすすむことにして。
メーター・ケーブルの交換作業は、エンジンのアンダー・ガードをはずしてジャッキ・アップ。カウリングからメーターを分解してケーブルをはずす。フロント・ホイールをはずしてケーブルをぬいて、交換となった。メカニックはDRのサイド・スタンドを交換してくれた方なので、このバイクのスタンドはなるべく力をかけないようにした、と語っていた。弱そうで怖いから、と。
これでメーター・ケーブルの交換ができて、点検してもらったが、フロント・ホイールを手でまわすとメーターは正常に作動する。古いメーター・ケーブルは目視では異常はなく、ハブの接続部などにも気になるところは見当たらなかったとのこと。それがメーター内部のメカニカルな故障を疑わせるが、走ってみるとメーターは直っていた。メーター・ケーブルの交換、各部の点検作業代は7560円である(自分で作業をする人には高く感じられるかもしれないが、店舗をかまえて従業員をつかい、会社組織で運営しているバイク店の請求する工賃としては、妥当ではないか。自分でショップを経営しているとしたら、どれくらい請求するのか、想像してみればわかると思う)。
2週間後。1泊2日で水上・尾瀬にキャンプ・ツーリングにでかけた。初日の1回目の休憩の後に走りだすと、メーターの異常が再発した。じっさいの速度よりも大きな数字が表示されるのである。症状は前回よりも軽くて、40キロで60キロ、60キロで80キロと表示される感じだ。それもすぐにおさまって、その後異常は発生しなかった。
その後も1000キロほど走行して、8月の半ばとなっているがトラブルは起きていない。
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