事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「マンハント」追捕 (2017 GAGA)

2018-02-28 | 映画

ジョン・ウーがあの「君よ憤怒の河を渉れ」のリメイクに挑み、主演(まさしくメインでした)に福山雅治……おおおなんという夢の企画!

大コケです。客が入ってません。どうした福山ファン!どうしたんだジョン・ウーのシンパたち!

空海」のときに紹介したように、これはあくまで中国映画で、中国市場をメインターゲットにしたことを差し引いたとしても、こんなにそっぽを向かれるなんて。日本の配給を請け負ったギャガはしんどいだろう。

結果論で言えば、結婚を機に福山雅治の興行価値が下がり、ジョン・ウーの名前も通じない時代になり、「君よ憤怒の河を渉れ」にいたっては、もう誰も覚えていないということなのかもしれない。

でも、でも面白かったっすよこれ!福山もいい。原版にあった脚本の粗さはちゃんと修正してあるし(笑)。

ジョン・ウーの演出といえば

・二丁拳銃

・白い鳩が飛ぶ

・男たちの熱血な一騎打ち

……とても味の濃い料理という感じ。おいしいけれどもちょっと重い、というか。広州出身ですからね。「男たちの挽歌」で確立されたこの手法は、ハリウッドにおいても「ブロークン・アロー」「フェイス/オフ」でそのまま使用され、だからクールであるべき「M:I-2」はちょっとしんどい作品になってしまったわけだ。

今回も「手錠でつながれているので二人で二丁拳銃」なシーンがあって、待ってましたとうれしくなる。でも鳩はどうやって……うわあそうきたか(笑)。

ブラックレイン」のリドリー・スコットと同様、大阪という街を魅力的に描き、泣かせ、笑わせ、驚かせるウー風広東料理は健在だ。種田陽平の美術、岩代太郎の音楽もすばらしい。香港でウーと組んだ経験のある國村隼がさすがの貫禄。見逃すなんてもったいない。映画館へ急げ!

コメント (4)
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