【トッポギとチヂミと私 】チェンタンソク(ミッチーチェン)
PART2「先生になりたくない」はこちら。
事務室にやってきた業者が
、
「こないだ、うちの自治会の夏祭りがあったんですよ。で、自治会発足50周年ってことで、芸能人を呼んだんです」
「え、誰」
「ミッチーチェンなんですよ!(笑)」
あははは。県外の人にはまったく何の話かわからないはず。完璧な山形ローカルタレント。なんかいつもテレビでラーメンを食べている印象。伝説の余興師として、披露宴やイベントでひっぱりだこ。
似たような経緯でメジャーになったタレントに稲川淳二がいます。
披露宴の司会をやっていた稲川のあまりの面白さに、たまたま出席していたラジオ局のプロデューサーが「ラジオに出てしゃべってくれ」と依頼。その番組がオールナイトニッポンでした。1976年のことです。
わたしはリアルタイムで聴いていたのですが、あの番組のひとつのコーナーが怪談話で、まさか彼もこれで一生食べていくことになるとは思わなかったでしょう。
それはともかくミッチーチェン。プロとはやはりすごいもので、場を完全に掌握してうけまくっていたとか。
「だから彼がいなくなったら、なんか静かになっちゃって」
さすが、伝説の余興師。さすが有名人。こうなったら有名人と遭遇した話はシリーズ化します。
2023年9月号PART1「市役所とのあいだで」につづく。