友人たちの句をモチーフに物語をつくりあげる……宮部みゆきは俳句の解釈を短篇で成し遂げている。とにかくすべてみごとな出来なのである。ビターな味わいがなんともいい。読み始めたら絶対にやめられなくなる。わたしはそうでした。そしてまた句が味わい深いのだ。
枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる
鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす
同じ飯同じ菜を食ふ春日和
……どうしてこんなにみごとなのだろう。よけいな話だけれども、先週飲んだ高校の同級生の句が読売に載ったとか。お前が俳句?そいつの句はこうでした。
峰白き月山映ゆる植田かな
事務職員の先輩も元同僚もいろんなとこでかましまくってます。そうか、こういう後半生もあるわけだ。
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