「天地明察」 沖方丁著 角川書店

意外なことに原作は映画以上に渋川春海がうろたえまくり（笑）。岡田准一よりも阿部サダヲあたりが似合うキャスティングだった気がする。いや冗談ではなくて。

あの映画にはいろいろと批判もあるが、前妻のくだりをすっぱりと切ったこと、人生に遅刻し続けた男の落とし前、このふたつを強調した脚本は正解だったと思う。まあ、どこをどうひねっても本因坊道策を関ジャニの横山がやった時点でアウトなシーンも多かったが。

諸事情でどうしたってジャニーズを使わなければならなかったにしろ、同じ関ジャニでも、渋谷か錦戸のようなタイプにやらせるべきだったとつくづく。

本屋大賞作品らしく小説としては確かにすばらしいけれど、“語りすぎる”部分が多くて名作になりそこねた感じ。

天地明察 価格：￥ 1,890（税込） 発売日：2009-12-01