事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」Joker: Folie à Deux(2024 WB)

2024-10-16 | 洋画

もうしわけないけど、完全ネタバレでいきます。

先に見てきた息子が

「なんだか、暗い話なんだよなあ」

「レディー・ガガはどうだった?」

「ガガはすごくよかった」

うーん、わたしもこの映画は見るつもりだったので(というかあの「ジョーカー」の続篇を見逃すはずがない)、休日に映画館へ。

まさしく、息子が言う通りの作品でした。ビョークが主演した「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と双璧をなすような、史上もっとも陰鬱なミュージカル。

オープニングからして暗い。刑務所に収監されたジョーカーを演ずるホアキン・フェニックスの身体は、前作にもまして細くなっている。彼は精神科で音楽セラピーに参加していたリー(レディー・ガガ)と恋に落ちるが……

悲惨な現実と、夢想するミュージカルシーンの落差を強調したかったのはわかる。トッド・フィリップスの演出はていねいだし、使用曲も

(They Long To Be) Close To You

That’s Entertainment

Bewitched

That’s Life

これにビリー・ジョエルの「マイ・ライフ」まで挿入されるのだ。ぜいたくなこと。

しかし、マーゴット・ロビーのイメージが強いハーレイ・クインにレディー・ガガを起用し、バットマンの世界(ハービー・デント検事もちゃんと出てくる)を描くという期待はみごとに裏切られる。前作のラストの高揚をわざわざ否定するためにつくられたとしか。

あの階段もちゃんと描かれるが、それがどんな時かというと……あ、これはさすがに言えない。

フォリ・ア・ドゥとは心理用語で「ふたり狂い」だとか。お互いが影響し合うことで狂気が進行する。それをタバコの煙で象徴するあたり、うまいんだけどなあ。


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