やっぱり書店には行ってみるものだ。かつて新潮文庫から出ていたという有栖川有栖による、内外の密室ミステリだけ41作品を徹底的に解説した本。おまけに磯田和一さんのイラストつき。こんな本があったんだなあ。古書店ではたいそうな値段がついていたそうだ。
推理作家がどうしても書きたくなるか忌避したくなる密室という存在。有栖川は冷静な人だから、密室トリックを思いついちゃったから書きましたというより、犯人にとって密室にすることが必要だったという方が小説家としてむずかしいと。
にしてもねえ、けっこうわたしも読んでいるんだけど、ほとんどネタを忘れてる。高木彬光の「刺青殺人事件」や江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」って密室ものだっけか(笑)
さすがに「本陣殺人事件」や「十三号独房の問題」(磯田さんがよけいな絵を入れてしまっているのが笑えます)はおぼえてたけど……つまりは、小説として面白ければ、トリックそれ自体はわたしにとってさほど重要じゃなかったということかしら。いや単にボケて来ただけかも。
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