高名なカズオ・イシグロの小説を映画化。日本でもドラマ化されたので肝心のところを知っている人も多いでしょうが、ネタバレはなしでいきます。
ある技術によって人間の平均寿命が100才を越えた世界。イギリスの田舎に古めかしい学校がある。厳格な校長(シャーロット・ランプリング)は生徒たちに
「あなたたちは絶対にタバコを吸ってはいけない」
「あなたたちは特別だ」
と告げる。しかし新任のルーシー先生(「シェイプ・オブ・ウォーター」で脱ぎまくったサリー・ホーキンス)は生徒たちに冷厳な事実を告げ、解雇される……このあたりで観客にはこの学校の秘密が明かされるが、この設定の哀切さは主演の三人の堅実な演技によってストレートに伝わってくる。
キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイの恋愛模様もまた、この“設定”だから胸を打つ。それにしてもあからさまなくらいにイギリスらしい風景が徹底的に描かれ、息詰まるほどだ。
ある理由で、ヒロインがポルノ雑誌を見つめているあたりの仕掛けも泣かせる。素晴らしかった。
観る前から覚悟して臨みました。
やっぱり切なさMAXだったけど
素晴らしい映画だと思います。
鑑賞直後は二度目はちょっとと思ったけれど
何年も経った今は再度じっくり見たくなってます。
でも、自分が本物なのかという問いは
不滅なので、ドラマ版も見ちゃうかもなあ。