スピッツ
※今回は2002年の夏ネタ。
CDが売れない。それはもう呆れるほど売れない。オリコンのヒットチャートを見ても(四十過ぎて毎週水曜日にオリコンのサイトをのぞく私もいかがなものかと思うが)、昔ならトップ10にも入らないような枚数で1位をゲットしたりしている。リップスライム、お前のことだ。今年の上半期の売り上げでは、トップの元ちとせですらミリオンの大台にのっていない。あれほど話題になり、しかも文句なくいい曲なのに。
こんな音楽不況下、スピッツの新譜が出る(2002年8月)。マキシシングル2枚先行発売。向いてないのにテレビ出ほうだい。きっとFMでもヘビーローテで流れているのだろう。たいへんな営業努力である。
思えばスピッツは、ここ数年スランプだったのだろう。ギターの三輪はほとんど弾けないくらいに落ち込んだらしいし、草野の曲もイマイチだった。去年「今ならBump of Chickenの方がいいんじゃない?」とスピッツのファンに言ったら「同じレベルだとでも思ってるんですか!」と怒られてしまいましたが。
どっこい今度のシングルは2枚とも最高。「SUGINAMI MELODY」は「ハネモノ」のカップリングの曲だが、「杉並」「三日月」「風車」「青い」など、まるでセルフパロディかと思うぐらいスピッツ節全開である。これで売れないようなら……不況はかなり深刻、ということなんだろうな。ま、結局はレンタルして(あるいは友だちから借りて)CDに焼いてる連中が多すぎるってことなんだろうが。私もTSUTAYA酒田北店から借りといてエライことは言えないけど。(一緒に借りたLOVE PSYCHEDELICOの『裸の王様』がまた最高)
……2007年現在、今に至るもスピッツのベストトラックは「ハネモノ」だと思っとります。
でも誤解のないようにつけ加えておくと、
スピッツのイマイチってのは他の凡百のバンドの傑作よりも
すばらしいって理屈はあるんですよ(笑)
にしても、草野には「ハネモノ」以上の曲を早く書いてほしいものだ。