ボブ・ディランをもっと知りたくて読む。
確かに社会科のお勉強になる。著者はドイツ哲学の人。ユダヤ人に音楽の才能が豊かなのは、徹底して偶像崇拝が(ユダヤ教によって)禁じられていたため、という理由には納得。「ドナ・ドナ」を、単に暗い歌とはもう呼べない。そこにはユダヤの哀しい過去がうっすらと(じゃなくて露骨に)仕込んであるから。なるほど。
中島みゆきの「4.2.3」にもふれてある。ペルーの人質事件に彼女は憤っているか、あるいは諦念をいだいていることを論述。
♪リポーターは日本人が手を振っていますとだけ嬉々として語り続ける
担架の上には黒く煤けた兵士
そうだったのかイエモンの「JAM」
♪外国で飛行機が落ちました ニュースキャスターは嬉しそうに
「乗客に日本人はいませんでした」「いませんでした」「いませんでした」
僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう
よりも前にそこを中島みゆきは意識していたのか。
ジャニス・イアンが政治的な人だったというのも意外だった。それにしても、おれがみすず書房の本を読むなんて……
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