事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第2回「吉原細見 嗚呼御江戸」

2025-01-14 | 大河ドラマ

第1回はこちら

1回目で「厠の男」とクレジットされた安田顕が、実は平賀源内でしたというお話。田沼意次(渡辺謙)もいるし、杉田玄白のキャスティングも発表されたので(山中崇)、次第次第に「天下御免」色が強くなっている。

ちなみに、1971年から72年にかけてオンエアされたあのドラマでは、主役の平賀源内に山口崇、田沼意次に仲谷昇、そして杉田玄白はなんと坂本九でした。蔦谷重三郎が出ていなかったようでちょっと残念。

山本昌代の平賀源内をあつかった作品を読むと、彼の晩年は過酷なものだったらしいが、だからこそ天下御免では破天荒なラスト(気球に乗って日本を脱出する)が用意されたのだろう。

第1回目で話題になったのは、女郎が全裸で“捨てられている”描写だった。「子どもも見てるのに」とか批判されていた。冗談じゃない。女郎の境遇が過酷なものであることを、あのシーン一発で視聴者に理解させるみごとな演出だったのに。

今回も攻めている。

平賀源内が同性愛者だということをあからさまにしたのだ。仕掛けがなかなか凝っていて、衰退する吉原を盛り上げるために、お前はなにかできるのかと田沼に指摘された蔦重(横浜流星)は、吉原のガイドブック「吉原細見」の序文を、有名人だった平賀源内に書いてもらうことを思いつく……

東京に出たばかりのころ、わたしは映画館を中心に動き回った。そのときに役立ったのが「ぴあ」や「シティロード」でした。時代だなあ。吉原細見はいわば「吉原ぴあ」(笑)みたいなものだったのか。

しかし同性愛者である源内は、どうも気が乗らない。そこへ蔦重と幼なじみである花魁の花の井(小芝風花)が男装して登場する。うまい。亡き恋人を思い出してしんみりする安田顕の芝居がいい。さすが森下脚本、もう泣かせモードだ。


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