その17「密室る(とじる)」はこちら。
茨城県で学会に参加し、帰京する途中で寄り道をする湯川研究室ご一行。しかし万年助手の栗林(渡辺いっけい)の車がパンク。しかも雨が降ってきて……な展開は古畑任三郎の第一回と同じよう。
イメージとして横溝正史っぽいというか、TRICKっぽいというのが正直なところ。なにしろ、壁抜けできるカラス天狗の存在がキーになっているぐらいだから。にしても茨城帰りなのだからここはどこなんだろう。埼玉?千葉?あ、湯川に傘を貸してくれた香椎由宇が乗っているレクサス(伏線)は宇都宮ナンバーでした。
湯川が寄り道する気になったのは、院生の地元の神社には烏天狗のミイラがあるからだったが、なぜかミイラはコンクリートで塗りこめてしまっていた。しかも神主は白骨死体で発見され、コンクリートのなかにはミイラが存在しなかった。はたしてミイラはどのようにして壁を抜けたのか……
事件はそれだけではなく、香椎由宇の自宅で彼女の義父と母親の死体が発見される。義父は散弾銃で撃たれ、母親は絞殺されている。この不可解なふたつの事件に湯川が挑む。
警視庁の刑事である岸谷は東京を動けない(でも前回は山梨県の事件だったのに顔をつっこんだ)のでリモートで湯川に協力。
この、実は穴だらけの事件には見せかけの動機とほんとうの動機が存在する。湯川はその動機に納得したからこそある解決法を提示する。犯人が誰かに興味がない人間だからこそ思いついた提案。視聴者を納得させ得たかは微妙なところ。
母親役の宮田早苗(セリフはまったくありません。そりゃもうびっくりするぐらいに)のことがわたしはけっこう好きなので納得してしまいましたが(なんか脇役特集みたいになってきた)。
その19「演技る(えんじる)」につづく。
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