「八重の桜」のキャストをそのまま引用すると、人斬りである齋藤一を演ずるKjがすっかり偏屈なじじいになっており、得体のしれない会津出身の妻(貫地谷しほり)と静かに暮らしている。
陸軍で剣の腕をみがいている主人公が、夜な夜な齋藤の家を訪れて歴史の真実、人を斬ることの本質を学習する。これが大枠。龍馬暗殺を、はっきりと齋藤の仕業だと断言。なぜ見廻組の影が見え隠れするかの謎解きにもなっている。
わたしにとっては、どうにもその内情がよくわからない西南の役のくだりが面白かった。内戦がいかに血なまぐさいものか、田原坂終了後にも多くの血が流れていることをここで実感。もちろんそれは
「米と味噌は支給されるが、醤油は金で購うしかない。だからぜいたく品だった」
などの細かい描写があるからこそ。むしろ浅田が“うますぎる”ことの方がよほど問題で……
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